宇宙産業は産業の十種競技
宇宙産業は産業の十種競技、とホリエモンこと堀江貴文氏があるユーチューブ動画の中で言っていました。
なるほどと思いました。
また、宇宙産業は日本が今後投資を進めていくべき分野であると言っています。
これにも同意できます。
ということで、今回は宇宙産業の話です。ホリエモンの動画をもとに書いていきます。
これを読むと、ホリエモンがどのように考えているかわかります。ホリエモンの言うことは理論的でもあるし説得力もあります。
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中小企業診断士の視点:宇宙産業は産業の十種競技
記事の内容
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この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
宇宙産業は産業の十種競技
- 全てが揃わないと勝つことはできない
宇宙産業は産業の十種競技、とホリエモンこと堀江貴文氏があるユーチューブ動画の中で言っていました。
その動画を貼り付けておきます。(音声注意)
宇宙産業は産業の十種競技のようなものと言っています。
つまり宇宙産業では、工作機械・電子機器・素材・サプライチェーン・人材などのすべてが揃っていることが必要で、すべてが高いレベルにある日本は、有利であると言っています。
なるほどと思います。
似たようなことは、かつての自動車産業にも言えたことだと思います。自動車は工業製品の集大成のような意味あいがあったといえます。
エンジンを作るのは相当な技術がいります。また車体のボディを作るのも高度な技術がないと難しいようです。このようにいろいろな技術が集積してはじめて自動車はできるのです。
時代が進み、これからその役割を担うのが自動車産業から宇宙産業に変化していくということではないかと考えています。
日本が宇宙産業に投資すべき理由
①立地が有利
②日本は特殊鋼が製造できる ③自動車産業の崩壊が予想されるから ③軍事に関わる技術なので輸出できないから |
①立地が有利
- 海に囲まれている日本は有利
日本は島国で、海に囲まれています。
東も南も空いています。ロケットを発射する基地を作るのには都合の良い立地ということです。
逆に中国は、内陸に発射基地があるため失敗すると事故になります。実際事故も起こしているということです。
②日本は特殊鋼が製造できる
- 特殊鋼を製造できる技術を持っている
日本は特殊鋼を製造できる技術があり、これは宇宙産業には欠かせないそうで、宇宙産業に必要な部品も特殊鋼の技術がないとできないということです。
例えば、東南アジアでは、この技術がないため50年たってもロケットを作ることはできないだろう、といっています。
以前、韓国のポスコに新日鉄の特殊鋼の技術が流出した事件があったそうですが、それほどこの技術が特殊なものであり、重要なものであることがわかります。
八幡製鉄所からの積み重ねの技術が現在に生きているということだそうです。
③自動車産業の崩壊が予想されるから
- EV車普及と自動運転車普及の2段階で崩壊していく
EV車の普及
EV車では部品数が従来車より激減しています。このことにより下請産業は再編の動きがみられます。これはサプライチェーンの崩壊につながります。現に自動車変速機の大手アイシンではその動きがみられるとのことです。
自動運転車の普及
自動運転車が普及すると、自動車産業も今のような環境ではなくなります。衰退していくことになります。
自動運転車の普及はライドシェアにつながり、それは自動車台数の減少になるからだそうです。
④軍事に関わる技術なので輸出できないから
- 宇宙産業の技術は軍事技術に転用できるものだから
宇宙産業はロケットを作ることでもあります。ロケットは技術的には武器のミサイルを打ち上げる技術と同じだといいます。
ということは、それは簡単に輸出できるものではありません。というか輸出制限があります。
その結果、ビジネスとしては打ち上げるサービスを売買するという形になります。
例えばロケットの打ち上げ技術がない国が、人口衛星をあげたいとしたら、日本で打ち上げてもらうようにするということです。そうすれば、技術のない国でも人口衛星を宇宙に設置できることになります。
ホリエモンはMMT理論を知らない?
- 税収内で予算をまかなうという考え
ホリエモンは、最近のMMT理論のことを知らないようです。
宇宙産業に投資すべきと言っていますが、予算の配分は傾斜配分すべきと言っています。
つまり、将来性のある分野に多く分配し、そうでない分野は絞っていくべきという考え方です。
なぜそうなるかというと、予算配分できる額は税収次第と考えているからです。
本当は税収を増やすのがいいが、それには全体のパイを増やす必要があり、つまり人口を増加させる必要があり、それには移民を増やしていくという方法があるが、現実的ではないと言っています。
だから方法は支出を減らすことしかなく、例えば社会保障費を大幅に減らすことを提案しています。
ですが、ホリエモンのこの考え方は、税収分のなかですべてまかなうという考え方です。普通の人の考え方と同じです。
国家の予算を家計と同じように捉えている考え方です。
最近のMMT理論を取り入れた考え方ではありません。多分ホリエモンはMMT理論のことを知らないか、もしくは勉強していないと思われます。
KAZUTOYOはこの部分だけは、賛同することはできませんでした。
KAZUTOYOは三橋貴明氏などが最近主張しているMMT理論が現実の経済状態をよく表していると考え、そちらの考え方のほうがよさそうな気がしています。(絶対正しいと断言できるほどの頭脳だったらよいのですが・・・)
MMT理論に関しては当ブログ以下のページに書いています。興味のある方はご覧ください。
「中小企業診断士の視点:MMT(モダン・マネタリー・セオリー:現代貨幣理論)の提唱者、ステファニー・ケルトン教授来日その1」
「中小企業診断士の視点:MMT(モダン・マネタリー・セオリー:現代貨幣理論)の提唱者、ステファニー・ケルトン教授来日その2」
「中小企業診断士の視点:MMT(モダン・マネタリー・セオリー:現代貨幣理論)の提唱者、ステファニー・ケルトン教授来日その3」
まとめ
全てが揃わないと勝つことはできない
島国で周囲が海で囲まれ立地が有利だから 日本は特殊鋼が製造できるから 自動車産業の崩壊が予想されるから 軍事に関わる技術なので輸出できないから |