小売りの輪の理論とは何?
小売業のマーケティングを勉強していると、「小売りの輪の理論」という考え方がでてきます。
「だから、何なんだ」、と言われるかもしれませんが、覚えておいても損はないので、今回はこの理論について書いていきます。
また、中小企業診断士にとっては過去の学習の復習にもなります。
小売りの輪の理論とは?
記事の内容
①小売りの輪の理論とは ②日本の場合 ③例外もあります |
この記事を読むと、小売りの輪の理論がわかるようになります。
①小売りの輪の理論を一口でいうと
- 安売りの店が登場し、次第にサービスを向上させ、高コストの店になる。そこへ新たなディスカウントの店が現われる。小売業はその過程を循環していくとする理論。
まず、安売りの店が市場に登場します。ローコストオペレーション経営で、その分価格を低く抑えることで、集客力を高め、利益率が低くても成り立つ経営をしていきます。
しかし、次第にサービスを向上させ、店舗のグレードを上げていきます。安売りの店ではなくなっていきます。
そこへ、新たな安売りの店が登場することになります。
小売業はその過程を繰り返しているという理論です。
米国の経営学者マルカム・P・マクネアが提唱しました。
②日本の場合
- 日本でも成り立ちます
日本でも、この理論は成り立ちます。スーパーを出発点として考えます。ダイエーのような低コスト、低マージンで運営する革新的な店舗が現われます。
低価格での販売がうけて、消費者の支持を得て繁栄します。この繁栄の刺激を受けて、似たような同業他社の店舗が参入し、競争が激化します。
やがて、低価格以外の品質やサービスといった付加価値で顧客を奪い合うようになります。品質やサービスに注力するようになると、低コストオペレーションでは維持できなくなり、店舗グレードを高める形態になっていきます。
そこへ新たな安売りの店が参入してきます。そして、参入した企業も同じ道を歩むことになります。
③例外もあります
- コンビニエンスストアは例外
コンビニエンスストアは例外とされています。
「小売りの輪の理論」に関連して、次のような理論もあります。よろしかったらお読みください。
まとめ
小売の輪の理論とは 安売りの店が登場し、次第にサービスを向上させ、高コストの店になり、そこへ新たなディスカウントの店が現われ、小売業はその過程を循環していくとする理論。 日本にも当てはまります。ただしコンビ二エンスストアなど例外もあります。 |