パナソニックが半導体事業から撤退
先日、パナソニックが液晶パネル事業から撤退というブログを「中小企業診断士の視点:パナソニックも液晶パネル生産から撤退」で書きました。
そして、たまった新聞を見ていたら、今度は半導体事業から完全撤退という記事を目にしました。
パナソニックがいろいろな事業から立て続けに撤退しているような印象を持ちました。
ということで、今回は今回の半導体事業撤退を含め、パナソニックが抱えている不採算事業についても書いていきます。
この記事を読むと、日本の家電メーカーの先行きが心配になるかもしれません。
Contents
中小企業診断士の視点:パナソニックが半導体事業から完全撤退
記事の内容
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この記事は、中小企業診断士のKAZUTOYOが地元新聞を参考に書いています。
パナソニックが半導体事業から完全撤退
半導体事業から完全撤退とは
- 台湾のメーカーに売却
パナソニックの事業会社の全株式と施設を台湾のメーカー 新唐科技(ヌボトン・テクノロジー)に売却するとの内容です。
売却額は270億円で、譲渡は2020年の6月1日とのことです。
270億円というとそう巨額というわけではないと思いますが、やはりそれだけ経営状況が思わしくなく、今後の見通しもたたないため、やむを得ず売却ということなのですね。
とはいっても売却先の新唐科技では、立て直す勝算があるのでしょうか。もし立て直すことができれば、日本の経営陣が無能ということになります。
製造拠点はどうなる
- 製造拠点はそのまま残ります
パナソニックの半導体事業の製造拠点は、新潟、富山、京都にあるとのことですが、それらの拠点はそのまま残るとのことです。
とはいっても、もはやパナソニックではなくなるわけですから、1年後にどうなっているかは不明です。
従業員はどうなる
- 雇用は維持される
半導体事業の従業員は現在、国内に2300人、海外に100人いるとのことですが、授業員は全て台湾のメーカー新唐科技によって維持されると発表しています。雇用は維持されるのです。
とはいっても、この先どうなるかはわかりません。
パナソニックの不採算事業
- 4つの不採算事業
パナソニックには現在4つの不採算事業があります。
これらの4つの不採算事業の実態を見ていきます。
半導体事業
今回台湾の半導体メーカーに株式、施設などの売却が決まりました。これでパナソニックは半導体事業から完全撤退となります。
液晶パネル事業
2021年をめどに撤退が決まっています。姫路工場は自動車向け電池などの生産拠点として活用することになっています。
詳しくは、当ブログ「中小企業診断士の視点:パナソニックも液晶パネル生産から撤退」をご覧ください。
太陽光事業
赤字が継続しています。パソナニックでは構造改革の対象事業となっています。
電池・車載機器事業
今後の成長の柱と見込んでいますが、事業的には不振が続いている状況となっています。
こうしてみると、うまく行っていない事業が結構あるものです。パナソニックはこのまま尻すぼみになっていくのでしょうか。
なんとか、踏ん張って欲しいものです。
KAZUTOYOは家電販売に携わっていたので、自分が商品を販売し、その恩恵を受けてきた有名家電メーカーが苦しんでいるのを見たくないという思いがあります。
まとめ
台湾のメーカー 新唐科技(ヌボトン・テクノロジー)に売却に270億円で売却
そのまま残ります
雇用は維持されます |
パナソニックは商売がうまかった
KAZUTOYOが家電量販店店員だった頃の話です。
実は、個人的にはパナソニック(松下電器)というメーカーはそれほど好きではありませんでした。
他のメーカーが良い商品を出すと、その後それと似たような商品を出してきて、販売するというようなやり方をよく目にしていたからです。他社でよく売れた商品をちょっと改良して販売するので、失敗はないのです。
店員同士では、そんなやり方をよく「でた、真似した電器」といっていました。
でも失敗が少ないうまい商売のしかたをすると思っていました。
松下電器はやり方はどうあれ、やはり人気メーカーであり、ブランド力もあるのでよく売れるということになっていました。
家電製品を松下電器製で揃えている家庭も多くありました。
逆にかわいそうなのはシャープでした。画期的な商品を多くだしてもなかなか売れないというメーカーでした。
(でもパソコン部門では結構頑張っていて、売れていました)
松下電器製で家電をそろえている家庭は多くあっても、シャープ製で揃えているという家庭はあまりなかったと思います。