中小企業診断士の視点:ヤマハが離れた場所でも合奏が楽しめるサービスを開発

ヤマハが離れた場所でも合奏が楽しめるサービスを開発

新型コロナウィルスの感染拡大の影響で外出する人が減っています。

楽器演奏愛好家も、外にでて集まって演奏をするのを自粛している人も多いでしょう。

仲間といっしょに楽器演奏を楽しみたいと思っている人もいると思います。

そんななか、ヤマハは演奏仲間がインターネット上でつながり、快適なセッションを楽しむことができるサービスを開発しました。

今日はその話です。

この記事を読むと、ビジネスはピンチをチャンスに変えることもできるとわかります。

 

ヤマハが離れた場所でも合奏がたのしめるサービスを開発

記事の内容

  • 離れた場所でも合奏が楽しめるサービスとは
  • SYNCROOMの特徴

この記事は、音楽ファンでもある中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。

離れた場所でも合奏が楽しめるサービスとは

  • シンクルームといいます

ヤマハが今回開発した遠隔合奏サービスは「SYNCROOM(シンクルーム)」と言います。6月頃から無料公開すると発表しています。

SYNCROOMは自宅など離れた場所にいる演奏愛好家たちがインターネットを介してつながり、快適なセッションを楽しむことができるサービスとなっています。

ヤマハが以前から提供していた「NETDUETTO β2」というサービスが、6月にヤマハの公式サービス「SYNCROOM」となってニューアルするとのことです。

従来のサービスより機能が追加され、アカウント登録制(無料)となるようです。

ホームページを見ましたが、4月23日現在は、以前の「NETDUETTO β2」が変わらず提供されています。

ホームページ上から従来のソフト「NETDUETTO β2」はまだダウンロードできます。

ヤマハのシンクロルームのページはこちら

SYNCROOM(シンクルーム)の特徴

音の遅れを少なくする技術を採用

  • タイムラグの問題を改善

インターネットを介しての遠隔地での合奏で一番問題となるのは、どうしてもタイムラグが発生することです。

楽器演奏では、このタイムラグを改善できないと楽しむことはできません。

今回、ヤマハは従来同社が持っていた「NETDUETTO」の技術を活用することにより、この問題を改善しています。

 

この結果、オーディオデータの双方向送受信を極力小さな遅れで実現することが可能となっているとのことです。

 

複数のユーザーがセッションできる

  • 最大5拠点での合奏が可能

SYNCROOMでは家庭用の光回線などを介して、複数のユーザー(最大5拠点)がお互いの音を聞きながら演奏できます。

パソコンに専用アプリをインストールしてユーザー登録すれば、ギター、ベース、キーボード、ドラムなど多彩な演奏者とやり取りができ、自由にバンド活動ができます。

SYNCROOMの実用化に向けては、体験イベントなどで実証実験を重ね、機能を向上させてきたとのことです。

 

開発担当者の話

SYNCROOMの開発担当者は「多くの活動が制限される中、自宅で安心して合奏を楽しむ一助となり、日常を少しでも明るく変えるきっかけになってほしい」と話しています。

 

中小企業診断士KAZUTOYOの視点

インターネットを使った音楽活動のすそ野を広げる活動

ヤマハ株式会社は、昔から音楽のすそ野を広げる活動を行っています。

古くは、オルガン教室です。

各地にオルガン教室を作ることによって、音楽教育の場を広げていったのです。

また、中島みゆきなど有名なシンガーソングライター発掘したのもヤマハです。

静岡県のつま恋は、野外コンサート会場でも有名ですが、かつてはヤマハが経営していました。

かなり昔、ヤマハ主催でポピュラーソングコンテストを毎年のように開催していました。ポプコンと言われていたのを思いだします。そのようにして、フォークソングや当時ニューミュージックと言われるジャンルの音楽を世に出していったのです。

ヤマハと言う会社は、近視眼的に売上を上げることだけを考えてビジネスをやっていたのではないことがわかります。

今回のサービスも登録は必要なものの無料です。インターネットを利用した音楽活動のすそ野を広げる活動の一環だと考えます。

  • ヤマハの経営の考え方

ヤマハは昔から音楽業界を盛り上げていって、その中で自社も伸びて行けばよいという考え方なのだと思います。

 

ヤマハにとって同業他社は競合でライバルというのもあるかもしれませんが、同時に音楽業界を盛り上げていく仲間同士でもあると考えているような気がします。

(別にインタビューしているわけではないので、なんともいえませんが)

そう考えると、電子ドラムで覇権を争っているローランドがヤマハと同じ浜松市に本拠地があるというのは、なにかおもしろいような気がします。

次の記事も関連します。よろしかったらお読みください。

インターネットで遠隔合奏をヤマハが実現

2020年7月2日

まとめ

ヤマハが離れた場所でも合奏が楽しめるサービスを開発

  • 離れた場所でも合奏が楽しめるサービスとは

SYNCROOM(シンクルーム)といいます

  • SYNCROOMの特徴

音の遅れを少なくする技術を採用しています

最大5拠点での合奏が可能となっています

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。