中小企業診断士の視点:流通業ビジネスに必要な2大情報を生かす方法

流通業ビジネスビジネスに必要な情報とは?

流通業ビジネスには情報が必要です。

流通業とは具体的にいうと卸売業と小売業です。今回は主に小売業の視点で書いていくことにします。

小売業で必要な情報というと、まず思い浮かぶのが顧客情報です。

顧客の情報はビジネスを継続していくには欠かせません。

実店舗を運営していると、顧客情報は徐々に蓄積していくことになります。実店舗では、その情報をDM送付に利用していることは実体験としてあなたもご存知でしょう。

 

次に重要なのは販売(売上)情報です。

どんな商品がどのくらい売れたか、という情報です。この情報も非常に重要です。

 

その理由について書いていきます。

この記事を読むと、顧客情報と販売(売上)情報の重要さがわかります。

 

中小企業診断士の視点:流通業ビジネスに必要な2大情報を生かす方法

記事の内容

  • 顧客情報の生かし方
  • 販売(売上)情報の生かし方

この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。

 

顧客情報の生かし方

①販売促進に利用する

②マーケティングに利用する

③重要顧客を選び出す

 

①販売促進に利用する

  • DM送付など販売促進に利用する

顧客情報で誰しも思いつくのが、DM送付など販売促進に利用することです。多くの店舗では実際に行っています。むしろやらないほうがどうかしています。

お客は一度利用したことがある店舗については、再来店することに抵抗はありません。

DM送付で来店すると何かよいことがあると知らせていけば、お客がリピートする可能性はかなり高いと言えます。

積極的に利用したいところです。

 

②マーケティングに利用する

  • 顧客情報はマーケティングにヒントを与えてくれます

顧客情報はマーケティングを考えていく上で、良い材料を与えてくれます。例えば住所です。住所がわかると商圏が把握できます。

商圏を調べることによって、この辺までは商圏なのでまだ来店していない方のためにチラシを撒いてみようか、などいう試みもできます。

また、顧客の属性も重要です。年配の人が多ければ品ぞろえももっと年配の人向けにしようか、または逆に年配の人が多いということは、若い人には魅力がない店なのか、これからどうしようなどと今後の方向性を考える材料にもなります。

 

③重要顧客を選び出す

  • 売上の多い顧客を選び、待遇を変える

パレートの法則(20:80の法則)と呼ばれる法則があります。

これは、店舗の売上の80パーセントはよく利用してくれる20%のお客が生みだしてくれるという考えかたです。

この考え方にそって、優良客を選んでみるのです。

優良客には、特別価格を設定したり、優良顧客だけの招待日を設けて特別感を演出します。

優良客は、逃げないように維持していくのが店のためにも良いからです。

私が元いた店でも優良客を対象に「特招会」(特別招待日)を設けていました。その日は優良客だけのために店を開けて営業していました。

 

販売(売上情報)の生かし方

①売れ筋商品を増やす

②死筋商品の排除

③リアルタイムで把握することがポイント

 

①売れ筋商品を増やす

  • 売れ筋を増やし売り上げアップを図ります。

販売(売上情報)により、売り筋商品の情報がわかります。単純に考えれば、売れ筋商品は切らさないようにすることが売上アップのポイントとなります。

 

また、なぜ売れるのかを検討することも重要です。そこにお客のニーズのポイントがあるからです。おおよその二―ズが把握できれば、そのニーズに合致するような他の商品を品ぞろえして経過をみることも経営を科学的に考える上で良い材料となります。

経営を科学的に考えることは重要です。

 

コンビニが、少ない品ぞろえであれだけの売上を上げているのは、品揃えを科学的に考えているからです。勘に依存せず、数値を見て判断しているからです。

売れない商品はパっと切る、ということを数値上で判断して決めているからです。

とはいっても、商品カテゴリーによってその見方は一律ではありません。たとえば、コンビニにもめったに売れない商品があります。

例えば、電卓などです。このような商品は通常の商品とは異なる考え方で売れ行きを判断しているはずです。

いずれにしても、普通に考えれば他の条件に変化がなければ、売れ筋を増やしていけば売り上げアップが可能となります。

 

②死筋商品の排除

  • 死筋商品を排除して商品回転率をアップ

販売(売上情報)により、死筋商品の情報も把握できます。死筋商品が多いと全体として商品回転率は低下します。商品回転率が低いということは、経営の効率が悪いことを意味します。

 

あまり売れない商品を多く抱えていることになり、商品に投下した資金が店に留まって動きが悪いことを示しています。

普通に考えれば、死筋商品を排除して、売れ筋商品に切り替えていったほうが商品回転率が向上し、効率の良い経営ができるようになります。

 

とはいっても商品回転が悪い商品でも在庫をしてないといけない商品もあります。

そのへんは、検討の必要はあります。

同業種で儲かっている企業の決算書を分析して商品回転率を算出し、比較してみるのも良いと考えます。

 

③リアルタイムで把握することがポイント

  • 情報はリアルタイムで入手することが重要

特に、販売(売上情報)はリアルタイムで入手できることがポイントとなります。特に最近は商品の流行は目まぐるしく変化しています。

売れ筋だと判断しても、それはその時の話です。商品のカテゴリーにもよりますがサイクルが短い商品もあります。

 

売れ筋だとわかったら、即対応して品ぞろえに対応させないといけません。のろのろしていると既に流行は去ってしまっているということもあります。

リアルタイムで情報を入手し、その情報をすぐ品ぞろえに対応させるとことが魅力ある店舗を維持していくポイントです。

IT環境、IT技術の進展により、それは可能となっています。

経営も科学的に考えていく時代なのです。

 

まとめ

顧客情報の生かし方

  • 販売促進に利用する

DM送付など販売促進に利用する

  • マーケティングに利用する

顧客情報はマーケティングにヒントを与えてくれます

  • 重要顧客を選び出す

売上の多い顧客を選び、待遇を変える

 

販売(売上情報)の生かし方

  • 売れ筋商品を増やす

売れ筋を増やし売り上げアップを図ります。

  • 死筋商品の排除

死筋商品を排除して商品回転率をアップ

  • リアルタイムで把握することがポイント

情報はリアルタイムで入手することが重要

 

   

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。