トヨタが「空飛ぶ車」ビジネス参入
たまった新聞を見ていたら、トヨタ自動車が「空飛ぶタクシー」の機体開発を行うアメリカの企業に対し、出資するという記事が目にとまりました。
トヨタの次なる手は「空飛ぶ車」です。
今回は、トヨタが「空飛ぶ車」ビジネスに参入するという話です。
この記事を読むと、「空飛ぶ車」とはどんなものか、参入する理由などがわかるようになります。
Contents
中小企業診断士の視点:トヨタの次なる戦略・武器は「空飛ぶ車」
記事の内容
|
この記事は、中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
トヨタが「空飛ぶ車」ビジネスに参入
- トヨタ自動車がアメリカ企業に出資
トヨタ自動車は「空飛ぶタクシー」向けの機体開発を行うアメリカ企業に約430億円出資したと発表しました。
これにより、トヨタは「空飛ぶ車」ビジネスに本格的に参入していくことがわかりました。トヨタは今後、素材開発や設計にも協力することとしています。
トヨタの副社長、友山茂樹氏がこのアメリカ企業の取締役に就くということで、今後トヨタは「空飛ぶ車」ビジネスに力をいれていくと考えられます。
「空飛ぶ車」とはどんな車
- 無線操縦のドローンと形は似ている
「空飛ぶ車」は無線操縦のドローンと同じような形をしています。
「空飛ぶ車」の写真
出典:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54444790W0A110C2I00000/
おもちゃにもよくあるドローンを同じような形をしています。
おもちゃのドローンは素人でも、ちょっと練習すれば操縦できるようになります。機体を安定させるのは自動でやってくれるので、そんなに難しくありません。このような技術はすでにあるので、人間が乗る「空飛ぶ車」も基本的な技術はその延長上にあるので、可能なのだと思います。
空飛ぶ車は「垂直に離着陸し、ヘリコプターやドローン、小型飛行機の特徴を併せ持つ電動の機体」というのが特徴です。エンジンではなく電動というのも大きな特徴です。
「空飛ぶ車」ビジネス参入の理由
- 車ビジネスの将来性は明るくないから他のビジネスも考える必要があった
当ブロブ「中小企業診断士の視点:宇宙産業は産業の十種競技」ではホリエモンの動画を取り上げていて、その中で、これからの自動車産業について書いています。
その中で以下のことを書いています。トヨタも同じような未来を想定しているはずです。
自動車産業の未来は明るくない
まず、トヨタは自動車産業の未来は明るいわけでないと考えているのでは? ということです。
その理由は2つあります。
1.まずEV車の普及です。
EV車では部品数が従来車より激減しています。このことにより下請産業は再編の動きがみられます。これはサプライチェーンの崩壊につながります。現に自動車変速機の大手アイシンではその動きがみられるとのことです。
2.次に自動運転車の普及です。
自動運転車が普及すると、自動車産業も今のような環境ではなくなります。衰退していくことになります。
自動運転車の普及はライドシェアにつながり、それは自動車台数の減少になるからだそうです。
トヨタもこのような未来になることを想定して、今の内から次なるビジネスをいろいろ考えていて、種をまき育てていこうとしているのだと考えます。
「空飛ぶ車」に関しては、出資した企業に副社長を取締役に送り込むなど、有望なビジネスとして考えていることがわかります。
競合企業も参入していること
- 他の企業も参入している
「空飛ぶ車」については、他の企業も参入しようとしています。例えば韓国の現代自動車です。アメリカの企業と提携し、空飛ぶタクシーの開発を発表しています。
また、高級スポーツカーのポルシェもボーイング社と提携し、共同開発を進めています。
トヨタも今のうちに始めておかないと、出遅れるということを考えてのことだと思います。
「空飛ぶ車」の用途
- 都市圏の通勤用など
「空飛ぶ車」の用途は、アメリカでは短距離向けで、渋滞が深刻な都市圏の通勤用などの需要が見込まれる「空飛ぶタクシー」を考えています。
日本では、過疎地域の輸送手段として活用を考えているようです。
トヨタの豊田章男社長は、「空の移動の実用化はトヨタ創業以来の夢だったと」、語っています。
まとめ
トヨタ自動車は「空飛ぶタクシー」向けの機体開発を行うアメリカ企業に約430億円出資したと発表しました。
無線操縦のドローンと形は似ています。
車ビジネスの将来性は明るくなく、他のビジネスも考える必要があったためと考えます。
空飛ぶタクシーや過疎地域の輸送手段を想定しています。 |