国債発行で借金しても財政破綻しない?
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外出自粛、店舗の営業制限などがあり日本経済は大きなダメージを受けています。
このため、政府はお金をばらまいて経済が落ち込むのをなんと防ごうとしています。
ばらまきの財源は主に国債の発行です。
国債の発行=政府の借金です
はたして、そんなに国債を発行して大丈夫なのでしょうか。
今回は、国債発行と財政破綻の話です。
Contents
国債発行で借金しても財政破綻しない?
本記事の内容
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- この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
- 中小企業診断士として10年以上の中小企業支援の経験があります。
2020年の新規国債発行額
- 今年の新規国債発行は90兆円超
2020年の日本の新規国債発行額は、当初32兆5,562億円の予定でした。
それが、第一次補正予算で25兆6914億円追加となりました。これは補正としては過去最大の発行額となりました。
更に、コロナの影響で大騒ぎとなり、二次補正予算が組まれ、31兆9113億円追加され、合計では90兆1,589億円の新規国債発行となっています。あっさりと一次の発行額を抜いたのです。
令和2年の国債発行額
政府資料:https://www.mof.go.jp/jgbs/issuance_plan/fy2020/issuanceplan200527.pdfより
ちなみに、財務省はプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化を目標としてします。
新規国債発行はせず、政策的経費を全て税収等でまかなうということです。
プライマリーバランスは更に悪化
- 90兆円の赤字です
国債発行でプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化どころか、今年だけでも既に90兆円の大赤字となっているのです。
大変です。
日本は財政破綻しないのでしょうか。
国民一人あたり、10万円配ったし、持続化給付金で100万から200万円のお金を既に多くの事業者に配っているのです。
まさにばらまきです。
KAZUTOYOも10万円もらいました。ありがたい話です。
悪影響があったのか
- 財政破綻もなし、インフレもなし
今年は既に90兆円の国債を発行して、政府は大赤字の状態です。
でも今のところ財政破綻の兆候は見られません。
ハイパーインフレどころかインフレにもなっていません。長期金利の上昇も見られません。
変ですね。
プライマリーバランスを黒字化しないと、まずいのではなかったはずでは。
新聞でも盛んに国の借金はまずいと長年言い続けていたのですが、どうなったのでしょうか。
特になんの問題はないような気がします。
国債を持っているのは誰
- 政府の子会社の日銀が一番多く持っていました
国債は実際誰が持っているのか調べてみました。
平成元年12月では下の図のようになっています。
平成元年の国債保有の状況
出典 政府資料:https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/breakdown.pdf
日銀が一番多く国債を保有しています。
政府にとって国債発行は借金で負債ですが、日銀にとって国債は債権であり資産です。
でも日銀は政府の子会社です。
連結決算にすると、相殺ということになります。
自分で振り出した小切手が自分に戻ってきたという話と同じです。つまり日銀が保有している国債についてはないのと同じということではないでしょうか。
上の円グラフを見ると、日銀が485兆円の国債を持っていますが、政府と日銀を連結決算すれば、それは相殺されることになります。
つまり、実際は政府の借金は約500兆円と考えることができます。
いつのまにか、半分になっていました。
日銀は今年の4月27日に、制限なく国債を買い入れるという発表をしています。ということなので、今後も政府の国債発行による借金は全く問題はないということになるのではないでしょうか。
1970年以来の借金漬け大国はいつ破綻するのか?
- 日本は既に借金大国です
既に借金大国ですが特に問題ありません。
2018年の政府の債務は1970年の152倍となっています。
いつ財政破綻するのでしょうか?
いまのところ日本はデフォルトの心配はありませんし、問題も発生していません。
まとめ
国債発行で借金しても財政破綻しない?
今年の新規国債発行は90兆円超
特にありません
子会社の日銀が一番多く保有している |