中小企業診断士の視点:立地条件と立地選定8原則

立地条件と立地選定8原則

アマゾンなどインターネット通販がビジネスで大きな売上を上げるようになっていますが、かといって実店舗がなくなるわけではありません。

小売業ではインターネット通販が代用できる部分がありますが、飲食業などはとってかわることはなかなかできないでしょう。

実店舗がなくなることは当分の間はない、ということです。

さて、実店舗を経営していくには、立地が重要なポイントとなります。

店舗の立地について本を見ていたら、立地選定の8原則というものを目にしました。

ということで、今回は、立地条件と立地選定8原則について書きたいと思います。

この記事を読むと、小売業や飲食業の立地条件についてのポイントがわかります。また、立地選定8原則についてわかるようになります。

中小企業診断士の視点:立地条件と立地選定8原則

  • 店舗の立地条件
  • 立地選定8原則

この記事は、中小企業診断士で1級販売士のKAZUTOYOが書いています。

店舗の立地条件

小売業、飲食業などが店舗を持ち、経営が行われている場所を立地といいます。

そして、周辺人口の状況、地形的特性、気候的な条件、周辺に住む人々の生活水準、道路状況、駅からの距離など、立地に関する諸条件を立地条件といいます。

立地条件は常に変化しているので、昔良かった立地条件が悪くなっていることもあります。また将来のことも予見することも難しいのです。

例えば、コンビニなどでも、最初よくてもあとでライバルチェーンのコンビニが進出してきて、一気に売上が落ちることなどはよくあります。

つまり、立地条件は都市計画の進捗状況、団地やマンションなどの建設計画、市街地開発計画、競合店進出計画、大型店進出計画などにより、常に変化しているということです。

立地選定8原則

  • 立地選定の8原則はR.ネルソンによって提唱されました。

8原則の内容は次のようになります。

  1. 現在の商圏の潜在能力の把握
  2. 商圏への接近可能性
  3. 成長可能性 人口や所得の増加が期待できる立地が良いとしています。
  4. 中間阻止性 商圏内の人々と以前からある商業集積との中間に立地すると、顧客を中間で食い止めるという意味です。
  5. 累積的吸引力 同種または補完的な店は、接近することにより大きな売上を得ることができるとしています。
  6. 両立性 補完関係にある接近する2店舗は、近接している場合には、両店舗をともに利用する顧客の発生率に比例し、より大規模な店舗の販売額のより小なる店舗の販売額に対する比率に逆比例し、それぞれの販売額に占める意図的購入額の比率に正比例して販売額を増加させるとしています。
  7. 競争回避 競争がゆるやかな立地を選ぶべきとしています。
  8. 立地の経済性 立地の規模、公共施設の利用可能性、街路状態、道路照明、建物の有効性など、立地の経済性を追求することです。

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。