中小企業診断士に無線の知識が必要なの?
中小企業診断士は経営に関する知識が必要なのはわかるが、無線は関係ないと思っている方も多いでしょう。
でも違います。タクシー業界、運送業界などは無線を通じて互いにコミュニケーションをとっています。
これらの業界では無線がないと経営は成り立ちません。ですから、関係ないわけではないのです。
今回は、この分野でちょっと興味深い製品を見つけたので、それについて書くことにします。
Contents
中小企業診断士に必要な無線の知識とは?
記事の内容
- 携帯電話回線を使うIP無線機の登場
- 携帯電話回線を利用したIP無線機の特徴
記事を読むことで、スマホに代表される携帯端末の発展によって、もう衰退したんじゃないかと思われていた、無線機の分野でも進化が見られることがわかります。
携帯電話回線を使うIP無線機の登場
- 形はトランシーバーでも携帯電話回線を利用
IP無線機は形はトランシーバーですが、従来のトランシーバーとは違います。NTTドコモまたはAu、もしくは両方の携帯電話の回線を利用していることです。IP無線機という名称です。(写真はデュアルSIMモデル)
その結果以下のような今までのトランシーバーの弱点を克服できることができました。
従来のトランシーバーの弱点
- 出力によって電波の飛ぶ距離に制約
家電量販店の店員はインカムでコミュニケーションをとっています。使われているのは多くが特定小電力型と言われる免許不要のトランシーバーです。(写真は特定小電力無線)
電波の届く距離は条件により差はありますが、特定小電力の出力10ミリワット程度では、野原のような見通しがきく場所で頑張って200m~500m程度ではないでしょうか。
店内のように障害物があるともっと短くなりますし、異なるフロアーだとつながらないことも多いです。
電波の中継器を使えば、もう少し伸びますが、限界はあります。
要するに、トランシーバーは出力の強さによって、電波の飛ぶ距離に制約があるのです。10ミリワット程度ですと、本館、別館など店舗が分かれている場合は通信が困難な場合が多いことになります。
これが、トランシーバーの弱点です。
携帯電話回線を利用したIP無線機の特徴
業務利用での携帯電話の弱点と無線の弱点を克服
- 複数人に一度で連絡ができます
業務利用での携帯電話の弱点は複数人に一度で連絡できないことです。電話ですからあくまで1対1になります。
ですが、IP無線機の場合は、従来の無線機のように一斉に連絡することもできます。また特定のグループを設定して、それらグループとだけ会話ができる機能もあるようです。
- ほぼ距離に制限がありません
従来の無線機の弱点は、出力の強さによって電波の飛ぶ距離に制約があることでした。でもIP無線機の場合、その制約はほぼありません。携帯電話がつながるところなら、どこでもつながります。
その結果、従来、店舗間でも本館と別館など距離が離れている場合、電波が届かずコミュニケーションをとることができなかった場合でもコミュニケーションがとれるようになります。
更に、東京支店・大阪支店など、地域が離れていてもトランシーバーでコミュニケーションがとれるようになります。しかも一度で複数人に連絡が可能です。
- 同時通話、割り込み通話ができます
無線の場合、交互に通信するというのが普通でした。 こちらが話している間は、送信ボタンを押し続けていて、終了するときは、「 ・・・・です。以上 どうぞ」など言って、相手に終了したことを知らせ、相手の発言を促すということで成立していました。
ですが、IP無線機の場合は、それを気にしなくても良いのです。電話と同じように話せます。
また、誰かが話している最中にも、意見があれば割り込み通話ができます。
- 通話料金がかかります
見た目は無線機ですが、電話回線を利用しているので毎月通話料金がかかります。ある販売代理店のホームページを見たら、一台毎月1800円とのことです。
- 本体の価格
販売代理店のホームページでは本体価格一台10万円程度です。
採用事例
日本航空でも採用されたようです。
ユーチューブ動画(音声注意)⇒IP501H 導入事例 日本航空株式会社
日本航空にはいくらで納品したのでしょうか。中小企業診断士としては、そこも気になります。
製品についての詳細は
アイコムのIP501Hのぺージをご覧ください。
まとめ
仕事で無線を使う業種もあるので、中小企業診断士にとっても無線の知識は必要と思います。
従来のトランシーバーの弱点であった、出力によって電波の飛ぶ距離に制約あった課題を克服しました。ほぼどこでもつながるのが魅力です。 電話通話だと1対1の会話が基本ですが、IP無線機は複数人に一度で連絡できます。 |