人はそれぞれ、能力もそれぞれ
人は十人十色です。能力も十人十色です。勉強法もその人の能力に沿った勉強法があるはずです。
孫氏のことわざに「彼を知り己を知れば百戦殆からず」というのがあります。
まず、戦うには相手を知って、自分のことも知れば、負けることはない、という意味です。
中小企業診断士の試験も一種の戦いです。戦いに負けないためにも、このことわざようにすることが必要です。
多くの中小企業診断士受験生は相手(中小企業診断士の試験科目のこと)については、知っています。
ですが、自分のことを知ってから(分析してから)勉強を始める人は少ないように思います。
私もそうでした。
試験という戦いに勝つためには、自分のことも知って(分析してから)、自分にあった戦い方をすることが必要ではないでしょうか。
いろいろ見ていても、「人はそれぞれ、能力もそれぞれ」という視点で捉えた勉強法を訴えている方は少ないように見受けられます。
今回は、わかりやすくするために、能力を2つの軸で表し、能力のタイプを4つに分けてそれぞれに合った勉強法を提案していきたいと思います。
参考になれば幸いです。
Contents
タイプ別中小企業診断士合格勉強法
記事の内容
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この記事は私の経験と考え方をもとに書いています。
勉強の能力を二つの視点で考えます
①理解力 ②記憶力 |
①理解力
- 理解力が高いか低いかが問われます。
勉強の能力はまずは、理解力です。優秀な人は、いわゆる「一を聞いて十を知る」ことができるような人です。何を言いたいのか、すぐに理解できます。理解力が高い人は頭の良い人です。
また理解しないと、記憶に定着しません。
私は、「十を聞いて、半分程度がようやくわかる」タイプでした。ようするに、ちゃんと聞いていても100%は理解できなかったのです。また理解するにも時間がかかるタイプでした。
②記憶力
- 記憶力も重要です。
頭のよさは、記憶力も大きく影響します。極端な話、記憶力が弱いと、勉強していてもどんどん忘れていってしまうからです。
私の例です。あることを学んでいて、その時は理解して「わかった」と思っていても、時間がたつと忘れてしまうことがよくありました。理屈を忘れてしまい、「あれ、あのときは分かったのに、どうしてこうなるのだっけ」、と思ってしまうことがよくありました。
二つの視点軸で能力を4つに分ける
- 勉強能力を理解力と記憶力の軸で4つに区分します。次のようになります。
下の表のようになります。
③理解力が優で記憶力は自信無し | ①理解力が優で記憶力も優 |
④理解力が自信無しで記憶力も自信無し | ②理解力が自信無しで記憶力は優 |
4つの区分の説明
①理解力が優れていて記憶力も優れているタイプ
②理解力には自信がないが記憶力には優れているタイプ
③理解力が優れているが記憶力には自信がないタイプ
④理解力も記憶力にも自信がないタイプ
自分がどのタイプになるか、考えてみます。
中小企業診断士は養成課程利用を除き、基本は試験で合否が決まります。したがって、一般に学生時代も含め、試験がよくできた人は①のタイプに近く、試験の成績が良くなかった人は④のタイプに近くなると考えます。
あえて、自分の能力を4つに分けるとすると、自分がどのタイプに当てはまるのか、自分の過去を振り返って考えてみてください。
タイプ別中小企業診断士合格勉強法の提案
図にすると下のようになります。
①理解力が優れていて記憶力も優れているタイプ ②理解力には自信がないが記憶力は優れているタイプ ③理解力が優れているが記憶力には自信がないタイプ ④理解力も記憶力にも自信がないタイプ |
①理解力が優れていて記憶力も優れているタイプ
- ストレート合格を狙えるタイプです。
このタイプを選んだ方は、超優秀な人です。短期間の勉強でストレート合格を十分狙える能力の持ち主です。勉強方法さえ間違えなければ、短期間で中小企業診断士試験に合格できるはずです。
念の為、「財務・会計」についてはあらかじめ簿記を学んでおけば、完璧です。能力が高いので良い教材さえ選べば、独学でも短期間で中小企業診断士試験突破できでしょう。
②理解力には自信がないが記憶力は優れているタイプ
- ちゃんと準備をしておけば、ストレート合格も可能なタイプです。
理解力に自信がないということなので、あらかじめ「財務・会計」のために簿記を勉強して自信をつけておくと良いです。
また、「経営法務」のために、「ビジネス実務法務検定」の勉強をしておいても良いと考えます。
記憶力は良いようなので、理解が必要となる試験科目に力を入れていけば一次試験は突破できるはずです。
あらかじめ、一次試験合格を想定し、二次試験にも10%ぐらいのぐらいの時間を当てて平行で勉強していくとストレート合格も十分可能です。
③理解力が優れているが記憶力には自信がないタイプ
- 理解力を問われる試験科目を得意科目とし、得点を伸ばせるタイプです。
理解力が優れているという長所を利用し、中小企業診断士のなかでも理解力が問われる試験科目を得意科目にします。合計点を伸ばし、中小企業診断士試験突破を目指します。
具体的には得意・不得意が顕著に表れ、理解力を問われる「財務・会計」を得意科目にすることをお勧めします。また、これも理解が必要となる「ビジネス実務法務検定」をあらかじめ勉強し、「経営法務」も得意科目にすると、更に良いです。
暗記科目は皿回し学習法で、復習回数を増やすことで中小企業診断士試験を突破しましょう。
④理解力も記憶力にも自信がないタイプ
十分な準備と計画策定、あと努力で中小企業診断士試験を突破できるタイプです。
自分でこのタイプに当てはめた人は、残念ですが、あまり優秀とは言えないタイプです。私もこのタイプです。でも中小企業診断士の試験を突破して中小企業診断士になっているので安心してください。
孫氏のことわざのように「己を知れば百戦殆からず」を実践します。
己の能力を知って、計画的に努力していけば大丈夫です。
基本は、理解が必要となる試験科目については、その試験科目の基礎・基本を身につけてから勉強を開始すると良いでしょう。
具体的には「財務・会計」は簿記を勉強してから始めると良いと考えます。苦手意識はなくなります。
また、「経営法務」についても、「ビジネス実務法務検定」の勉強をしてから始めると、スラスラ進めていけます。
暗記科目については、「皿回し学習法」で何回も復習するようにします。努力で能力の差をカバーします。
勉強方法も、科目ごとにルーズリーフ式のノートを作っておくと良いです。ルーズリーフ式にするのはあとで追加できるようにするためです。ノートを作るのに最初は大変ですが、一度作ってしまうとあとが楽です。
ノートにはポイントや重要な点などを書くようにして、「皿回し学習法」はノートで行います。短時間で復習することができ、何回も回すことで記憶も定着していきます。
まとめ
タイプ別中小企業診断士合格勉強法 ①理解力が優れていて記憶力も優れているタイプ このタイプを選んだ方は、超優秀な人です。短期間の勉強でストレート合格を十分狙える能力の持ち主です。勉強方法さえ、間違えなければ、短期間で中小企業診断士試験に合格できると思います。 ②理解力には自信がないが記憶力には優れているタイプ ちゃんと準備をしておけば、ストレート合格も可能なタイプです。 ③理解力が優れているが記憶力には自信がないタイプ 理解力を問われる試験科目を得意科目とし、得点を伸ばせるタイプです。 ④理解力も記憶力にも自信がないタイプ 十分な準備と計画、あとは努力で中小企業診断士試験を突破できるタイプです。 |