中小企業診断士に挑戦する前に取っておきたい資格ベスト3

中小企業診断士挑戦前に取得しておきたい資格

このブログを読んでいる方の中には、これから中小企業診断士を目指して勉強しようかなと考えている方もいらっしゃるでしょう。

また、中小企業診断士の勉強に役立つ資格について、何か知りたいと思っている方もいるかと思います。

今回は、そんな方のために「中小企業診断士に挑戦する前に取っておきたい資格ベスト3」というテーマでブログを書きたいと思います。

このブログ記事を読むと、中小企業診断士の勉強に役立つ資格について知ることができます。

敵前逃亡の話

中小企業診断士 最初の挑戦は敵前逃亡で終了

KAZUTOYOは昔、中小企業診断士にチャレンジしようと思い立った時、ある資格予備校の中小企業診断士通信講座に申し込みました。

教材がどさっと届き、その量の多さにビビりました。こんなの全部やるのは無理だ、と思ってしまって最初の中小企業診断士挑戦は敵前逃亡で終わりました。

(読むだけでもかなり時間がかかりそうだし、しかも全部覚えるなんて自分には不可能だと思ったのです。)

その後数年間のブランクがあって覚悟を決めて再挑戦して、ようやく合格したのです。

最初に中小企業診断士に挑戦したときに、中小企業診断士の試験科目で、多少は勉強したことがある科目あれば、なんとかなるかもしれないと挑戦したかもしれません。敵前逃亡はしなかったかもしれません。

また、何らかの資格に合格していたら自分にも多少自信があって、逃げなかったかもしれません。(当時のKAZUTOYOは、自動車免許以外の資格は何も持っていませんでした。)

 

ただ、ここで書いているランキングは、KAZUTOYOが今までの体験の中で選んだものなので、人によっては異なる考えの人もいるかもしれないことです。

あくまで、KAZUTOYOの体験から得た独断と偏見で選んだランキングということをご理解ください。

 

中小企業診断士に挑戦する前に取っておきたい資格ベスト3

ブログ記事の内容

  • ベスト1:日商簿記2級
  • ベスト2:ITパスポート
  • ベスト3:ビジネス実務法務検定2級
  • その他のお勧め試験・資格

この記事は、中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。KAZUTOYOは日商簿記2級、初級システムアドミニストレータ、ビジネス実務法務検定3級、販売士1級を取得しています。

ベスト1:日商簿記2級

  • ベスト1は日商簿記2級です
  1. 理由その1:財務会計に苦手意識がなくなり、勉強が進む
  2. 理由その2:財務会計の前提となる基礎が身につく
  3. 理由その3:簿記は中小企業診断士になってからも役立つ

まず、中小企業診断士一次試験の受験科目のおさらいです。以下のようになります。中小企業診断士の試験は1次試験と2次試験があります。1次試験が突破できないと2次試験は受験できません。ですから1次試験が第一の関門となるのです。

中小企業診断士一次試験の受験科目

    試験科目 実施時間
1日目 1 経済学・経済政策 09:50~10:50(60分)
2 財務・会計 11:30~12:30(60分)
3 企業経営理論 13:30~15:00(90分)
4 運営管理 15:40~17:10(90分)
2日目 5 経営法務 09:50~10:50(60分)
6 経営情報システム 11:30~12:30(60分)
7 中小企業経営・政策 13:30~15:00(90分)

理由その1:財務会計に苦手意識がなくなり、勉強が進む

  • 財務会計に苦手意識を持つ方が多い

中小企業診断士1次試験で合否のカギを握るのが、財務会計の科目といっても良いと考えます。

財務会計で苦手意識を持つのは、財務会計の基本である財務諸表の作成過程を詳しく勉強しないで、いきなり決算書の形式がでてきて、それをもとに話が進んでいくからです。

 

決算書は、なぜ左と右に分けられているのだろう。なぜ資産は左でなぜ負債が右に書かれているのだろうと初歩的なことに疑問を抱き、そのことが解決できないと、先のことは頭が受け付けない人がいます。KAZUTOYOがそうでした。

 

そうなってくると、頭がもやもやしたまま勉強を続けていかなければならず、勉強が苦痛になります。頭も新たな知識を受け付けてくれなくなります。

 

基本的なことを理解しないまま、勉強を続けているから、頭に無理が生じてくるのです。

そうならないためには、財務会計の基本となる簿記を勉強しておくことです。

簿記を勉強しておくと、財務会計の基礎や考え方は身に着くので、新たな知識も抵抗なく頭に入ってくるようになります。

中小企業診断士前に勉強しておくのは、簿記がベスト1だとKAZUTOYOは考えています。

1級だったらなお良いのですが、難易度が各段にあがるので、中小企業診断士の試験のためという趣旨から外れます。2級で十分だと考えます。

 

理由その2:財務会計の前提となる基礎が身につく

  • 基礎が身につくので、理解が早く得意科目とすることもできる

簿記を勉強することで、財務会計の前提となる基礎が身についている状態から財務会計の勉強を開始することになります。

その結果、すんなりと頭に新たな知識が入ってきます。勉強もはかどります。多くの人が中小企業診断士の試験科目の中で財務会計を苦手科目としていますが、得意科目とすることもできます。

 

簿記を勉強しておくことは、中小企業診断士の1次試験を突破する上で大きなアドバンテージだとKAZUTOYOは考えています。

財務会計は暗記科目ではなく、理解しないとならない試験科目です。

一度理解したことは、頭は覚えています。暗記科目だと、すぐに忘れてしまうのですが、理解科目だとそうではないのです。

中小企業診断士の試験勉強する年前に、簿記を勉強しておくのが最も良い方法だと考えます。

 

理由その3:簿記は中小企業診断士になってからも役立つ

  • 日商簿記2級があると、簿記講座などの講師ができます

中小企業診断士になると、いろいろな講師をする機会が巡ってきます。

中小企業診断士と日商簿記2級を合わせてもっていると、専門学校などでの簿記講座の講師をやってみないかと声もかかります。

普通、日商簿記2級だけだとそんな声はかからないと思いますが、中小企業診断士の資格のおかげでお声がかかるのです。

簿記講座は一回限りのセミナーなどとは違い、例えば「日商簿記3級取得講座」のような科目を受け持つことになるため、継続的に1週間に一回を半年程度授業をすることになります。

単価は安いことが多いですが、数が多いので中小企業診断士の初期にはありがたい収入源となります。

KAZUTOYOは家電量販店の一店員にすぎなかったので、講師ができるなんてそれだけでありがい話で思いもしないことでした。

また、クライアント先での帳簿関係(仕訳の方法等)の問についても、すぐに応えることができます。

簿記を勉強しておくと実務でも役立つということです。

更に、KAZUTOYOはフリーランスの中小企業診断士で自営業です。税務申告は青色申告で行っていますが、簿記がわかるので自分で全部できます。ということで、自分の決算も自分でできるのでお得です。

 

日商簿記講座 は資格の大栄へ

ベスト2:ITパスポート

  1. 理由その1:ITに関しての幅広い基本的な知識が身に付きます
  2. 理由その2:ITパスポートは国家資格
  3. 理由その3:ITパスポートはCBT試験

理由その1:ITに関しての幅広い基本的な知識が身に付きます

  • ITの基本的知識が身に付きます

ITパスポート試験は、IT関連の専門学校でも取得が推奨されている資格です。深くは勉強しませんが、ITについて、利用者の立場での網羅的で基本的なことを勉強していきます。

中小企業診断士試験で「経営情報システム」科目がありますが、ITパスポートを一度勉強しておくと割りとすんなり頭に入ってくると思います。

KAZUTOYOはITパスポートの前身である「初級システムアドミニストレータ」を取得しています。IT関連についてある程度知識はあったと思っていましたが、それでも勉強してみると知らないことが多くありました。

勉強する価値は十分あると思います。

 

理由その2:ITパスポートは国家資格

  • 国家資格です

ITパスポート試験の難易度は難関とはいえないとは思いますが、経済産業省が認定するれっきとした国家資格です。認知度も高いし、国家資格ですから権威もあります。

中小企業診断士になったときに、専門家派遣機関に登録する際、取得資格としてITパスポートと書くこともできます。

ITの基本的な知識はあると思ってもらえます。

この資格は更新などもなく一生有効なので、取得しておくことをお勧めします。

 

理由その3:ITパスポートはCBT試験

  • 自分の都合の良い日に受験できます

ITパスポートはCBT試験です。CBT(Computer Based Testing)方式とは、全国各地にあるパソコン教室などのコンピュータを使って受験するシステムです。 CBT試験の特徴は自分の都合に合わせて、試験の日時や会場が選べることです。

普通国家資格は、政令指定市などの決められた会場、決められた日時にしか受験できなかったのですが、ITパスポートだけは違うのです。

自分の勉強の進み具合・都合に合わせて試験日・試験会場を決めることができます。

また、住まいの近くのパソコン教室がCBT試験の会場になっていることもあるので便利です。

CBT試験を経験したことがない人は、良い経験になります。(時代は進んでいるとわかります。)

将来中小企業診断士になった時に、その経験が生かせる可能性もあります。

 

ベスト3:ビジネス実務法務検定2級

  1. 理由その1:ビジネス法務の基本が理解できる
  2. 理由その2:理解するのは時間がかかる
  3. 理由その3:一定の知名度がある資格です

理由その1:ビジネス法務の基本が理解できる

  • ビジネス実務法務ですから、中小企業診断士試験にピッタリです

ビジネス実務法務検定2級はビジネス実務法務ですから、中小企業診断士の試験科目「経営法務」に適合する検定試験です。

ビジネス実務法務検定2級を勉強することで、「経営法務」の勉強はほぼ復習することになります。更に頭に定着し、理解も深まることになります。

一度勉強しているので、「経営法務」の勉強のスピードも上がります。

理解しないといけないことは、なんとなく頭に残っているからです。

ビジネス実務法務検定2級はテキストの分量もかなりありますから、合格しておくと「経営法務」は得意科目とすることもできます。お勧めの資格です。

 

理由その2:理解するのは時間がかかる

  • 法務は単なる暗記科目ではないので、事前に勉強しておくのが良いのです

法務は暗記すること多いですが、理解するのも必要な科目です。暗記だけで乗り切れる科目ではないのです。

理解を要する科目は、それなりの勉強時間が必要となります。中小企業診断士の一次試験は科目が多いので、短期間で1科目を仕上げていく必要があります。

短期間で中小企業診断士の「経営法務」に合格できる力を身に着けるのはけっこう大変です。

もともと頭の良い人だったら別ですが。

KAZUTOYOでは無理でしょう。

でもビジネス実務法務検定2級をあらかじめ、ある程度の時間をかけて取得しておけば、すでに理解している内容なので「経営法務」の科目合格はできるものと考えます。

 

理由その3:一定の知名度がある資格です

  • ビジネス実務法務検定には知名度があります

ビジネス実務法務検定は日商簿記検定などと比較すれば、新しい検定試験といえますが、それなりの知名度は既に確保しています。

 

ビジネス実務法務検定2級に合格していれば、ある程度企業法務についての知識はあるとみてくれます。

また、ビジネス実務法務検定2級の試験合格率は40%~50%程度なので、それほど難関試験というわけではありません。頑張れば取得できると思います。

 

もちろん1級が良いですが、そこまでするなら宅建士を勉強しほうが将来的には良いと考えます。中小企業診断士として独立したとき、不動産関連業界のコンサルをする際に、宅建士があると他の中小企業診断士と差別化できるはずです。

宅建士ならビジネス法務の勉強もかぶっているので、合理的な選択だと考えます。

 

その他のお勧め試験・資格

経済学検定

  • 経済学は理解が必要なので、勉強時間がかかる科目です

中小企業診断士1次試験には「経済学・経済政策」があります。

経済学を勉強したことがない方にとっては、経済学は未知の分野の勉強となります。この科目は理解することが欠かせないので、それなりの時間をとって勉強する必要があります。

ですから、大学などで経済を勉強していない方は、あらかじめ「経済学検定」で時間をかけて基本を勉強しておくと良いでしょう。中小企業診断士の「経済学・経済政策」では、他の受験生より有利となります。

ただ、経済学検定の試験結果はスコアで表示され、合否ではなく、7段階のランク(S、A+、A、B+、B、C、D)で判定することになっています。

経済学検定1級、2級というわけではないので、中小企業診断士になった時、専門家登録機関の資格欄に書くのは難しそうです。また資格自体が、まだ一般的にそれほど知名度があるわけではないのが残念なところです。

 

販売士

  • 販売士は「運営管理」の試験に役立つ公的資格です

販売士を中小企業診断士の勉強を開始する前に勉強しておくと、「運営管理」の科目に役立ちます。

運営管理については、暗記型の科目といえますが、あらかじめ販売士を勉強しておくことで「運営管理」の勉強がはかどると考えられます。

販売士は1級から3級までありますが、「運営管理」には2級か3級の勉強で良いでしょう。

2級、3級であれば、難易度もそれほど高くありません。ちゃんと勉強すれば合格するはずです。

1級に合格するのは結構大変です。どうしても1級に合格したいのであれば、中小企業診断士になってからでも良いと考えます。

販売士は級によって勉強内容が異なり、対象も異なります。

次のようになります。

  1. 1級:小売業の社長や店長が身につけておくべきことを勉強します
  2. 2級:小売店のフロアー長や責任者が身につけておくべき内容を勉強します
  3. 3級:小売店の一般店員が身につけておくべき内容を勉強します

 

販売士は5年ごとに更新があります。5年ごとに更新研修を受講しないと資格を維持できないのが面倒なところです。

中小企業診断士の資格があって一級販売士もあると、商業関連や販売関連の講師やセミナー・研修の仕事が来ることも期待できます

KAZUTOYOも多く受注しています。

販売士は公的資格なので、知名度はあります。

中小企業診断士に合格する勉強法

2019年3月2日

 

まとめ

中小企業診断士に挑戦する前に取っておきたい資格ベスト3

  • ベスト1:日商簿記2級

理由その1:財務会計に苦手意識がなくなり、勉強が進むからです

理由その2:財務会計の前提となる基礎が身につくからです

理由その3:簿記は中小企業診断士になってからも役立つからです

  • ベスト2:ITパスポート

理由その1:ITに関しての幅広い基本的な知識が身につくからです

理由その2:ITパスポートは国家資格だからです

理由その3:ITパスポートはCBT試験で体験しておくようにしましょう

  • ベスト3:ビジネス実務法務検定2級

理由その1:ビジネス法務の基本が理解できるからです

理由その2:理解するのは時間がかかるからです

理由その3:一定の知名度がある資格だからです

  • その他のお勧め試験・資格

経済学検定

経済学は理解が必要で、勉強時間がかかる科目です

販売士

「運営管理」の試験に役立つ公的資格です

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。