自動車会社業績予想
あらゆる産業は今コロナの影響を大きく受け、多くの会社・企業は業績を落としています。
自動車産関連の企業も業績を落としています。
新聞を見ると、よく各自動車会社の業績悪化の情報が掲載されていますが、地元新聞に大手自動車各社の来年3月期での業績予想が掲載されていました。
今回は、その話です。
この記事を読むと、来年3月期での自動車会社の業績予想についてわかります。
Contents
2021年3月の自動車会社業績予想
本記事の内容
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- この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
- KAZUTOYOは家電量販店店員(サラリーマン)として10年以上の経験があります。
- 中小企業診断士としての活動歴は10年以上です。
自動車大手各社業績予想
- 3社が黒字予想
大手自動車会社の2021年3月期の業績予想は次の表のようになっています。
大手自動車会社の2021年3月期の業績予想
売上高予想 | 前年対比 | 損益予想(億円) | 前年対比 | |
トヨタ | 24兆円 | -19.6% | 7,300 | -64.10% |
日産 | 7兆8,000憶円 | -21.0% | -6,700 | |
ホンダ | 12兆8,000憶円 | -14.3% | 1650 | -63.80% |
マツダ | 2兆8,500憶円 | -16.9% | -900 | |
スバル | 2兆9,000憶円 | -13.3% | 600 | -60.70% |
三菱自動車 | 1兆4,800憶円 | -34.8% | -3,600 |
自動車会社大手の来年3月の業績はトヨタ、ホンダ、スバルが黒字予想としています。(スズキは業績予想を公表していません。)
トヨタはコロナの影響で前年対比約20%近く売上減少を予想しているにもかかわらず、余裕で黒字を維持しているのは信じられない気がします。
あれだけの規模の会社が2割も売上が減っても黒字というのは、損益分岐点売上高がかなり低いということです。
経営体質がよほど強固でないと無理です。
ホンダとスバルも黒字予想です。あくまで予想なので実際のところは来年になってみないとわかりませんが、この状況で黒字予想というのは、やはり健全な経営体質であるということの表われではないでしょうか。
トヨタ黒字予想の理由
- 損益分岐点売上高が低いため
トヨタが20%弱の売上高低下でも黒字を予想しているのには理由があります。
リーマンショック以降、原価の低減に注力してきたことです。
具体的には設計や生産工程などの見直しに取組み、利益を出すのに必要な販売台数を約200万台引き下げたのです。
つまり、損益分岐点売上高を従来より引き下げることができたということです。
売上が多少減っても赤字にならない企業になっているのです。
トヨタ系列会社も強い
経営体質が強いのはトヨタ本社だけではありません。トヨタ系列の会社も強いことがわかりました。
トヨタ系部品メーカー主要7社のうち5社も2021年3月期に純損益が黒字になる予想をしています。
コロナ禍でもトヨタグループは強いということです。
各社の対応策
- 事業の縮小で対応
コロナの影響で業績悪化する中、トヨタ以外の自動車会社の対応を見ていきます。
日産、三菱自動車
日産は過剰な生産能力の削減を急ぐこととしています。
三菱自動車は子会社パジェロ製造の工場を閉鎖する予定です。
これらの対応策は生産設備を少なくして、固定費を削減していくというやり方です。
これは生産能力を減少させることになり、事業の規模を小さくしていくことになります。
企業にとっては致し方のない対応だと思いますが、日本の国力全体から見ると喜んではいられません。
大手企業がどんどん生産能力を減少させていけば、日本のGDPは減少し、国力も低下していくからです。
できれば、生産能力は温存できる方向でいって欲しいと個人的には思っています。
まとめ
2021年3月の自動車会社業績予想
トヨタ、ホンダ、スバルの3社が黒字予想
損益分岐点売上高が低くなるように努力してきたからです。
事業縮小で対応しようとしています。 |