秋葉原オノデンが生き残っている理由
テレビで秋葉原オノデンについて放送していました。オノデンは会社設立70年ほどの、秋葉原を代表する家電量販店です。
KAZUTOYOは秋葉原の家電量販店で働いていたことがあるので、懐かしさもあって見ていました。
その番組ではオノデンのやっていることについて3点ほど紹介していました。ここでシェアすることにします。
以前秋葉原にあった有名な家電店の多くは、もう消滅しているか経営者が代わっています。ほとんどが生き残っていないのです。
ですが、オノデンは生き残っています。
この記事を読むと、秋葉原オノデンのやっていることがわかります。
Contents
中小企業診断士の視点:秋葉原オノデンが生き残っている理由
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この記事は秋葉原の家電量販店で働いていたこともある中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
秋葉原の家電量販店はほぼ全滅
- 有名な家電量販店はもうありません
秋葉原を象徴するような有名な家電量販店は、現在なくなっているか、どこかの傘下になっているか、名前は残っていても経営者が代わっています。
昔の秋葉原とは様変わりしているのです。
例えば、サトームセンは既になくヤマダ電機に吸収されています。石丸電気も消滅し、エディオングループの店になっています。ラオックスは店舗名は残っていますが、中国人資本の店となっています。
ですから、ちょっと前に中国人がわんさか買い物をする店ということで、テレビ等の媒体で取り上げらるほどになっていたのです。中国人観光客の向けの商売をしていたのです。
秋葉原オノデンのやっていること
![](https://kazutoyoblog.com/wp-content/uploads/2019/10/20191028-2-225x300.jpg)
※写真はウィキペディア オノデンのページhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%87%E3%83%B3から
メーカーから派遣されている店員はいない
- 派遣店員がいない
テレビを見ていたら、全員正社員でメーカーからの派遣店員はいないとのことです。なるほどそのためか店員に若い人は多くないような印象を持ちました。
以前の秋葉原の家電店は、多くの店舗でメーカーからの派遣店員を使っていました。派遣定員はメーカーから給料をもらうので、人件費がかからず都合がよかったからです。
ただし、弊害もあります。
テレビでは、派遣店員はそのメーカー以外の商品については知識が不足している、というようなことを言っていました。それもあるかと思いますが、それ以外にも弊害はありました。
このあたりのことはオノデンの社長さんはわかっているけど、テレビの取材ということもあり言わなかったのではないかと推察しています。
派遣店員は社員の言うことを聞かない
まず、派遣店員は店舗の社員の言うことを聞かないことがある点です。特に若手社員の言うことは素直に聞きません。
給料はあなたの会社からもらっているわけではない、という思いがあるからでしょう。特に若手社員は舐められることが多いのです。実際KAZUTOYOの同僚のS君は派遣店員に、何が気に食わなかったのか殴られるということがありました。
メーカーからの派遣社員は扱いづらいというのが本音です。KAZUTOYOも経験して身に染みていることです。
派遣店員はお客の取り合いをすることがあった
メーカーからの派遣店員は一人ではありません。複数のメーカーから派遣されて店にきているのです。
派遣店員は自社のメーカーの商品を売るのが仕事です。
ですから、自社の商品を売ろうとします。
その結果、一人のお客を複数の派遣店員が取り合って、トラブルになることもありました。
地下にライブステージを設置している
ライブステージを作るのは新規客の開拓をするのが目的のとのことです。100人ほど収容できるようです。
テレビでは、地下アイドルのようなグループが歌って踊っている様子が映し出されていました。
現在の秋葉原は、アニメやフィギアの街でもありますが、ドン・キホーテ内のAKB劇場のようにアイドルの街ともいえます。
そこに集まってくる比較的若い年齢層の人も、お客として取り込んでいこうという目的があるのです。将来も見据えてのことでしょう。
4階に日本の伝統工芸品を展示している
外国人観光客の集客にために伝統工芸品を展示
4階には日本の伝統工芸品を展示して、秋葉原に来る外国人観光客を集客しようとしています。
最近の秋葉原は、以前より多くの外国人観光客が訪れているようです。
テレビで見ましたが、家電売り場の階とはまったく異なった印象のフロアーで、暗くてシックな内装にして雰囲気を変えています。
中国人の観光客に喜ばれているようです。
テレビでは触れていないポイント
- むやみに店舗数を多くしなかった
KAZUTOYOがいた店もそうでしたが、以前は売上を拡大しようと店舗数を多くする、店舗規模を拡大・拡張する家電量販店が多くありました。
バブル期(1985年から1991年)には、その傾向はいっそう拍車がかかっていました。
ですが、オノデンはその流れに乗らなかったのです。
取引金融機関からは、たぶんそのような話は出たと思います。
でも、支店を出すとかは一切せずにいたのです。
それが、結果的には良かったのです。今生き残っているのはむやみな拡大志向の波に乗らなかったのが大きな理由だと中小企業診断士のKAZUTOYOは考えています。
多額な負債(借金)を抱えずに、堅実な経営を継続してきたことが良かったのだと考えます。
まとめ
秋葉原を象徴するような有名な家電量販店はもう存在しません。
むやみに店舗数を多くしなかったのが生き残っている要因 |