中小企業診断士の視点:ポーターの競争誘因モデル

ポーターの競争誘因モデル

中小企業診断士の勉強をしていると、ポーターの競争誘因モデルも勉強することになります。

ポーターの競争誘因モデルは、企業の競争は同業者間との競争だけではないことをわかりやすく教えてくれるものです。

物事は多面的に眺める必要があるとわかります。

ということで、今回はポーターの競争誘因モデルの話です。

この記事を読むと、ポーターの競争誘因モデルについてわかるようになります。

 

ポーターの競争誘因モデル

本記事の内容

  • ポーターの競争誘因モデルを一言で言うと
  • ポーターの競争誘因モデルとは
  • この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
  1. KAZUTOYOは家電量販店店員(サラリーマン)として10年以上の経験があります。
  2. 中小企業診断士としての活動歴は10年以上です。

 

ポーターの競争誘因モデルを一言で言うと

  • 企業の競争環境を5つの視点で多面的に見るにツール

マイケル・ポーターは多面的に企業の競争環境を見る方法として、5つの視点を持つ競争誘因モデルを考えました。

マイケル・ポーターによれば、企業の競争上の地位を決めるのは、業界内の競争業者だけでなく、②新規参入業者、③代替品、④供給業者、⑤買い手の5つであるとしています。

 

ポーターの競争誘因モデルとは

  • 企業は5つの視点で競争環境を考える必要があります。

企業が自社の競争環境を見る時、自社が属する業界間の競争だけでなく、多面的に競争関係を考える必要があるのです。

でないと、意外なところからやられるということです。

例えば、リアルな書店の売上が落ちているのは、同業者のリアルな店舗が近隣にできたからではないのが今の状態です。

アマゾンなどのインターネットの仮想店舗が市場に参入してきたからです。

このように、企業を取り巻く競争関係を多面的に捉えることが必要なのです。

 

5つの競争要因

マイケル・ポーターは企業の競争環境は次の5つの面で考えることが必要だといっています。

5つの競争要因

  1. 既存業者間との競争:同じ地域や業界で直接的に敵対する関係のことです。
  2. 潜在的参入の脅威:同じ地域や業界への競争企業の進出による脅威のことです。新規参入の脅威は参入障壁の高さで決まるとしています。
  3. 代替的製品の脅威:代替製品は潜在的な市場機会を奪ってしまうことになります。
  4. 供給業者の交渉力:供給業者とは、例えば小売業にとってはメーカーや卸売業者のことで、卸売業者にとってはメーカーです。最近はメーカーや卸売業者が小売にも進出して、小売業者の競争相手にもなっています。
  5. 買い手の交渉力:買い手とは卸売り業者にとっては小売業者で、小売業者から見ると消費者ということになります。消費者も最近ではメルカリなどを利用することで、中古品店や小売業と競合することになるのです。

5つの競争要因は下の図のように考えると解りやすくなります。

マイケル・ポーターの5つの競争要因モデル

   

新規参入の脅威

潜在的参入の脅威

   
       

供給業者の交渉力

川上からの脅威

既存業界間との競争

買い手の交渉力

川下からの脅威

       
   

代替品の脅威

   

 

まとめ

ポーターの競争誘因モデル

  • ポーターの競争誘因モデルを一言で言うと

企業の競争環境を5つの視点で多面的に見るにツールです。

  • ポーターの競争誘因モデルとは

①既存業者間との競争、②潜在的参入の脅威、③代替的製品の脅威、④供給業者の交渉力、⑤買い手の交渉力という5つの面で競争誘因を考える枠組みのことです。

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。