中小企業診断士の視点:ラオックスが半数の店舗を閉店

ラオックスが半数の店舗を閉店

“総合免税店”のラオックスが(LOAX)が半数の店舗を閉店することを決めたようです。

ラオックスというとKAZUTOYOには家電量販店のイメージが強いのですが、“総合免税店”のラオックスということで、ニュースになっていました。

ということで、今回はラオックスの話です。

この記事を読むと、コロナの影響が全国至るところに表れていることがわかります。

 

ラオックスとは

  • 九州・沖縄から撤退
  • 全国で半数の店舗を閉店
  • 閉店の背景
  • この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
  1. KAZUTOYOは家電量販店店員(サラリーマン)として10年以上の経験があります。
  2. 中小企業診断士としての活動歴は10年以上です。

 

ラオックスとは

  • かつては家電量販店、今は外国人相手の総合免税店

ラオックスについては、ウィキペディアのラオックスのページに詳しく書かれています。

要点だけ書くと、ラオックスは創業者の谷口正治氏が1930年に墨田区で始めた電気器具の行商が始まりで、1939年に開店した谷口商店を源流とする店舗ということです。

1976年9月に新会社ラオックス株式会社を設立しています。以降時代に合わせて力を入れる商品構成を変化させ業績を伸ばしていきました。

ラオックスが秋葉原にパソコン関連商品だけを扱う「ザ・コンピュータ館」を作った時、まわりの店舗は冷ややかに見ていました。当時としてはあまりにも大胆な発想であり、行動だったからです。ですが、結局成功をおさめておいます。

ラオックスはもともと家電店としては知名度は高かったのですが、2000年代初頭には2000億円以上を売り上げ、大手家電量販店のひとつに数えられるようになっています。

その後、良い時代は過ぎ去り、秋葉原にあった他の家電量販店同様、家電量販店間の競争に敗れたことなどで業績が悪化していきます。

ついに2009年8月に中国最大手の家電量販店を運営する蘇寧電器の傘下となっています。経営者も日本人ではなく中国人です。

中国傘下の店舗となったことにより、中国人相手のビズネスに一層力をいれるようになりました。中国人観光客の爆買いなどで利用される店舗となったのです。

 

九州・沖縄から撤退

  • お客の減少が影響

“総合免税店”のラオックスは九州・沖縄の訪日外国人向けの店舗を閉店し、九州・沖縄地域から撤退すると発表しました。

九州で6店舗、沖縄で1店舗を閉店することになっています。

 

全国で半数の店舗を閉店

  • 来店客がいなければ、閉店するしかありません。

全国24店舗のうち、半数にあたる計12点店舗を閉店することにしています。

九州・沖縄以外で閉店する店舗は、以下のようになっています。

  1. 北海道 4店舗中3店舗
  2. 首都圏 8店舗中1店舗
  3. 近畿圏 4店舗中1店舗  

 

閉店の背景

  • 来店客が少ない、売上が上がらない

閉店の背景は明らかです。コロナの影響で多くの外国人観光客が訪日できなくなったからです。

ラオックスは、外国人旅行者向けの“総合免税店”に特化した店舗になっていたので、コロナの影響は大打撃となりました。

今後の見通しも明るくないので、このような決断になったのだと推測します。

でも、コロナの勢いは全く衰える気配はなく、更に拡がりを見せています。

この状態が継続もしくは悪化するようであれば、さらに厳しい選択を強いられることになると考えられます。

 

まとめ

ラオックスが半数の店舗を閉店

  • ラオックスとは

かつては家電量販店、今は外国人相手の総合免税店です

  • 九州・沖縄から撤退

お客の減少が影響です。

  • 全国で半数の店舗を閉店

来店客がいなければ、閉店するしかありません。

  • 閉店の背景

来店客が少なく売上が上がらないからでしょう。

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。