中小企業診断士の視点:個人でもBCP的な発想が必要

BCPって知っていますか?

BCPとはBusiness Continuity Planの頭文字をとったもので、事業継続計画という意味です。災害等に代表される大きなアクシデントが起こった時でも、企業が倒産することがないように考える計画です。

 

ほとんどの大企業では、BCPを策定しています。でも中小企業では策定が進んでいないので、中小企業診断士等が策定の支援をしているのが現状です。

 

この記事を読んでいる方の中には、中小企業診断士を目指している方が多いと思いますが、中小企業診断士にはBCP策定の仕事もあることを覚えておくと良いでしょう。

 

台風19号の被害を見るにつけ、個人においてもBCP的な考えを取り入れて生きてゆくことが必要だなと感じたので、そのことについて書いていきます。

 

中小企業診断士の視点:個人でもBCP的な発想が必要

記事の内容

  1. 人生にはいろいろなリスクがあります
  2. よりよく生きていくためにBCP的な考えが必要
  3. リスクの考え方
  4. 人生におけるリスクを想定し、リスク対応方法を考えておく

 

この記事はBCP策定の経験もある中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。

1.人生にはいろいろなリスクがあります

  • 人生の様々なリスク

人生を生きていると様々なリスクがあります。

リスクを健康面と経済面にわけて考えると、

健康面のリスク:病気(身体的なもの、メンタル的なもの)のリスク、けがのリスク

経済的な面でのリスク:会社の倒産リスク、リストラのリスク、金がなくなるリスク

等、いろいろなリスクが考えられます。人間はお金がないと、生きられない面があるので経済的なリスクも重要となるところが他の動物と違う点です。

 

2.よりよく生きていくためにBCP的な考えが必要

  • 人生にもBCPをとりれましょう

生きていく以上、様々なリスクがあります。そのリスクを乗り超えて生き残っていくためには、人生においてもBCP的な考え方が必要かと思います。

Businessではなく人生なのでLifeのLでLCPといったところでしょうか。

ただ人間は、単に生きるだけでなく 『より良く生きること』が大切だと思いますから、Lの前にGoodのGを加えて、GLCPというのが良いと思います。(今、KAZUTOYOが勝手に考えたものです)

 

GLCPはより良い人生を継続できるように考える計画のことです。

 

仕事において、BCPを考えることが求められているように、人生においてもGLCPを考えることが必要な時代になってきたと感じます。

台風19号で被災された方々をテレビなどで見るつにつけ、そんな風に考えました。

 

3.リスク対応の考え方

  • リスク対応の基本的な考え方

考えられるリスクに対してどのように対応するかは、次のように分けて考えることができます

 

リスク予防

  • リスク予防はリスクをなるべく発生させないようにすることです。

健康面でだったら、運動不足にならないように日ごろから運動する。暴飲暴食をしない、生活習慣病にならないように日ごろから気をつけるなどです。

メンタル面では、ストレスを抱え込まない、悩まない、ことなどがあげられます。

 

経済面では、リストラ要員にならないように何らかの手をうっておく、などです。例えば、会社の業務を行う時に欠かせない技術・資格・能力を有する存在になる、ことです。そうなれば、リストラのリスクも少なくなります。

 

リスク軽減

  • リスク軽減とは、リスクが発生したときの影響を少なくすることです。

健康面でだったら、例えば毎年健康診断を受けておいて、発病しても早期発見できるようにしておくことです。早期発見できれば、完全に治癒する可能性も高くなります。

 

経済面だったら、貯蓄をしておいてリストラにあってもすぐには困らない状態にしておくことです。そのような状態になっていれば、余裕を持って次の仕事を見つけることができます。あせるとろくなことになりません。

 

リスク移転

  • 自分の人生なのでリスク移転はありません

リスク移転とは、リスクが発生したときにリスクの影響を他に移転することです。

たとえば、物も買うのに利用するクレジットカードや〇〇ローンとかがそうです。

これらは、クレジット会社やローン会社がお客に代わって代金を払ってくれる仕組みです。

代金回収のリスクを他社に移転するという考えかたです。

 

でも人生においては、リスク移転はありません。

健康面でリスク移転といっても、病気になった時、誰かが自分の身代わりとなって病気になり、その代わり自分が健康になる、ということはないからです。

 

経済的な面でのリスク移転というのは、保険などにはいっていれば病気になったとき、保険金がはいるというのはリスク移転といえるでしょう。

 

リスク保有

  • リスクをそのまま受け入れる

リスク保有は特に何もしない、という考え方です。よくいえば、自分らしく無理をせず人生の流れに身を任せるということです。よくいえば、何かおこったらその時に臨機応変に対応しようということです。

 

その人がそれでいいというのだったら、別にいいのですが自己責任でお願いしたいと思います。

「蟻」と「キリギリス」の「キリギリス」のように、何も準備しないでいて、困ったら蟻に依存ではまわりの人も困るのです。

 

リスク回避

  • リスクを回避は考えにくい

リスク回避というのはリスクがあることは基本的にやらないということです。人の人生においてリスクを回避することは、考えにくいことです。生きている以上必ず何らかの活動をしなければならず、動けば必ず何らかのリスクがあるからです。

 

莫大な資産があり仕事をしなくても良く、ストレスが皆無な安全な場所に住み、適度な運動、適度な食事、適度な睡眠で一生過ごせれば、リスクを回避することになるかもしれないですが、多くの方は現実的には無理でしょう。そういうわけにはいきません。

 

4.人生におけるリスクを想定し、リスク対応方法を考えておく

  • リスクを洗い出して、どのように対応するか決めておく

人生にはいろいろなリスクがあります。ですからBCPと同じようにどのようなリスクが考えられるのか、まず洗い出しておきます。

そして、お洗い出したリスクに対して、上のリスク対応の考え方に沿って、どのように対応していくのか考えてみます。

例えば、最近は大企業でも終身雇用制度の維持は難しくなってきています。リストラのリスクもあります。そのようなリスクに対応するためには、どうすればよいか考えておくとします。

リスク予防としては、会社にとって価値がある人間になるがまずあげられます。価値ある存在になれば、リストラされにくくなります。それがリスク予防になるのです。

 

このように想定されるリスクに対して、どのように対応していくかを考えておくと良いでしょう。いざというときにあれこれ悩まなくて済みます。

 

まとめ

  • 人生にはいろいろなリスクがあります

人生生きていると様々なリスクがあります。あらかじめリスク対応を考えておくと、いざというときに役立ちます。

  • よりよく生きていくためにBCP的な考えが必要

生きていく以上、様々なリスクがあります。そのリスクを乗り超えて生き残っていくためには、人生においてもBCP的な考え方が必要かと思います。

  • リスクの考え方

考えられるリスクに対してどのように対応するかは、いくつかに分けて考えることができます

  • 人生におけるリスクを想定し、リスク対応方法を考えておく

リスクを洗い出して、どのように対応するか決めておきましょう。

  

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。