中小企業診断士の視点:消費は5月後半から急回復

消費は5月後半から急回復

最近はコロナの影響で、景気の良い話題はなかったのですが、久々に明るいニュースが入ってきました。

地元新聞によると、新型コロナウイルス感染症の影響で消費が落ち込んでいましたが、5月後半から急回復していることが、クレジットカード会社JCBなどの調査でわかったのです。

今回は、3月から落ち込んでいた消費が回復してきたという話です。

この記事を読むと、徐々に景気が回復してきたことがわかります。

久々に良いニュースではないでしょうか。

 

消費は5月後半から急回復

本記事の内容

  • 調査したのはJCBなど
  • 「小売総合」指数が上昇
  • 業態別に見る
  • 消費は消費税に影響される
  • 本記事の信頼性

この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。

  1.  KAZUTOYOは家電量販店店員(サラリーマン)として10年以上の経験があります。
  2.  中小企業診断士としての活動歴も10年以上です。

 

調査したのはJCBなど

  • 半月ごとに動向を指数化

調査したのは、クレジット会社大手のJCBとデータ分析会社の株式会社ナウキャストです。

以前から、一月を半月ごと前半と後半の2回に分けて、カード決済情報や属性データ等などから消費動向を指数化して傾向を分析しています。

 

「小売総合」指数が上昇

  • 3月からの下落が3ヵ月ぶりにプラスに転じる

小売全体の動向を示す「小売総合」指数は、新型コロナウイルス感染症によるとみられる影響で3月から下落が続いていましたが、約3ヵ月ぶりに好転したことがわかりました。

 

  • 3月前半から5月前半はずっとマイナス

「小売総合」指数は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、3月前半から5月前半にかけて、4.6%から7.6%のマイナスとなっていました。

 

  • 5月後半は1月後半より好転

ですが、5月後半の「小売総合」指数は、新型コロナウイルス感染症拡大前の1月後半に比べて0.5%上昇しました。

JCBでは「国内消費の落ち込みは、4月後半の底から回復に向かっていることを確認できた」としています。

これから、消費は徐々に回復していくものと考えられます。

 

業態別に見る

  • 最も改善したのは外食

業態別で5月後半に最も顕著な改善が見られたのは外食で、減少幅は5月前半から20ポイント以上縮小し、マイナスは47.7%となりました。

百貨店、居酒屋などもマイナスではあるものの大きく改善しているとのことです。

 

消費は消費税に影響される

  • 消費増税の影響が大きかった

JCBと株式会社ナウキャストの調査については、JCBのサイトに掲載されていますが、(今回掲載の件は、6月15日の地元新聞の夕刊の掲載されているニュースで、6月16日時点ではまだサイトには反映されていないようです)

JCBのサイトで次のようなグラフを見つけました。これは昨年の9月から今年3月までの消費動向を指数化したものです。

出典:https://www.global.jcb/ja/press/20200415154744.htmlより

昨年9月15日から9月30日にかけて急上昇し、10月15日にかけて急降下しているのがわかります。

これは消費増税の影響であることは明白でしょう。消費増税前の駆け込み需要とその後の落ち込みが見事にグラフに表れています。

このグラフを見ると、カード利用から見ても、消費増税が消費に与える影響がいかに大きかったのかわかります。

その後、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で、3月15日以降また急降下しているのがわかります。

 

まとめ

消費は5月後半から急回復

  • 調査したのはJCBなど

JCBとデータ分析会社が会員の決済情報や属性データ等を活用して消費動向を調査しています。

  • 「小売総合」指数が上昇

小売全体の動向を示す「小売総合」指数が、3ヵ月ぶりにプラスに転じました。

  • 業態別に見る

最も改善したのは外食

  • 消費は消費税に影響される

消費増税の影響が大きかったこともわかりました。

   

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。