中小企業診断士の視点:発想の転換がビジネスを進歩させる

発想の転換がビジネスを進歩させる

今は、社会全体が不安な状態だと思いますが、こんなときこそ発想の転換が必要です。

ピンチをチャンスに変えることができるかもしれません。

発想を変えることによって、ビジネスは変化します。そんなことを考えて、この記事を書いています。

この記事をよむと、人間というものは自分では気が付かないのですが、意外と固定観念に縛られていることがわかります。

頭を柔軟にすると、よい発想が生まれてくるかもしれません。

発想の転換がビジネスを進歩させる

記事の内容

  • ピンチがチャンスになる事例
  • 家電製品の発想の転換事例
  • 税理士のビジネスの変化の事例

この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが自分の体験を元に書いています。

ピンチがチャンスになる事例

  • クレームはうまく運ぶとチャンスになる

KAZUTOYOは中小企業診断士になる前は、家電量販店の店員でした。接客商売をやっていると、当然クレームもあります。商品の不良にクレームなどは、いくら気も付けていても一定の割合で発生するものです。

そんな時、クレーム対応が上手く運ぶと、クレームの客がその後お得意さんになることは何度も経験しています。もちろん、お客が普通のまともな人であることが前提ですが。

クレーム対応ではお客様と、何度が連絡をとって会話をする必要があります。複数の会話を通して、こちらの「誠意」が伝わると、お客と良好な関係を築くことができ、以後得意客となってくれるのです。

これはピンチがチャンスに変わる事例です。

家電製品の発想の転換事例

  • 家電製品も発想の転換が進化の要因

家電製品は進化しつづけていますが、発想の転換もその進化に貢献しているといえます。

以下に例を挙げます。

洗濯機

  • 大昔は二槽式洗濯機でした

大昔の洗濯機は、洗濯する洗濯槽と脱水する脱水槽が分かれている、二槽式が一般的でした。

二槽式洗濯機には根強いファンがいて、いまでもメーカーは作り続けています。

ある時、誰かの発想の転換で、「一槽式でいいんじゃないか」、ということになってそれから一槽式が主流になっていったのです。

洗濯機は二槽という固定観念が頭にあると、お客の視点で商品作りをしているつもりであっても、その壁を越えるのは困難なのです。

二槽式の洗濯機は、洗濯したらもう一つの脱水槽に洗濯物を入れ替えないといけないので面倒です。

真剣にお客の視点で考えれば、より便利に使ってもらうには一槽式にした方が良いのに決まっているのですが、長年の「洗濯機は二槽」と言う固定観念で、その発想がすぐにはでてこなかったのだと推察します。

発想できたら、すぐに製品は作ることはできたのです。

ドッキングの発想

  • プリンタ―とスキャナーのドッキング

洗濯機の話はかなり昔でしたが、割と最近の話だとプリンターとスキャナーのドッキングが挙げられます。

KAZUTOYOが中小企業診断士になったときには、インクジェットプリンターは既にありました。

原稿などをスキャンするスキャナーもすでにありました。ただどちらも単体商品という形でした。

ですから、KAZUTOYOは両方購入して持っていました。

しばらくしたら、プリンターとスキャナーがドッキングした複合機が発売されるようになりました。

これも誰かが、「一緒にしたら、より便利じゃないのか」という発想からだと思います。

スキャナーを頻繁に使う人でなければ、プリンターと一緒のほうが確かに便利です。置き場所も一か所で済みます。

KAZUTOYOは以降、複合機のプリンタ―を購入するようになりました。

スキャナーもしばらく持っていましたが、古くなってきたので捨てました。

税理士のビジネスの変化の事例

  • 税理士ビジネスも変化しています

KAZUTOYOが中小企業診断士になった頃の話です。

ある小売店では、伝票などの帳票類やレジのレジペーパーを全部取っておいていました。どうするのかと聞くと、「月末になると税理士事務所の人がきて、数時間かけて計算していく」というのです。

そのために保管してあったのです。

でも、今そんなことをやっている税理士はほとんどいないはずです。別にそれから何十年もたっているわけではないのです。時代はどんどん変化しているのです。

今は多くの事業者が自らパソコンで帳票類を入力しています。税理士事務所はオンラインで事業者とつながっているため、昔のような作業をすることはなくなっています。

もっとも、ソフトの操作方法などで、事業所に訪問して指導はすることはあるようですが。

「月末になると税理士事務所の人がきて、数時間かけて計算していく」ということを長年行っていると、そのようなサービスをするのが税理士事務所という固定観念が生まれます。

でもそう思っていたのは、税理士事務所が主でお客の側はそうでもなかったのです。

事業者が自らパソコンで帳票類を入力していくというやり方に、わりとすんなり変わっていったのが、その証拠です。

固定観念は強力

日常にひそむ固定観念

ずいぶん昔の話です。

冷蔵庫を購入し、しばらく使っていたのですが、その冷蔵庫にはちょっとした問題がありました。

庫内の温度を調節するツマミがあったのですが、うごきが良すぎてちょっと触れただけでも位置が動いてしまうのです。

冷蔵庫に食材をいれる際、ちょっと触れただけでも、ツマミの位置が変わってしまうので、キンキンに冷えて食材が凍っていたり、逆に冷えずにアイスクリームなどが解けてしまうことなどが頻繁に起こっていました。

その都度、温度調整ツマミを適正な位置に直していて、どうにかならないものかと思っていました。

壊れているわけでもないので修理に依頼するのも、どうかなと思っていました。

そんなことを繰り返していて、2年から3年経った頃です。

ふと、ツマミが動いてしまうのがダメなので、ツマミをとってしまったらいいのではないかと、ひらめきました。

そこで、ツマミを引っ張ってみると簡単に抜けました。

再度取り付けて、今度はツマミを適正な位置にしたうえで、ツマミを引き抜きました。これで、庫内の温度はずっと適正を保つことができます。ツマミ自体がないのでツマミが動くこともありません。

こんな簡単なことを思いつくのにずいぶん時間がかかったものです。

ツマミを抜いて使うという発想、ツマミがない状態で使うという発想がKAZUTOYOにはなかったのです。これも固定観念があったからだ思います。

まとめ

  • ピンチがチャンスになる事例

クレームはうまく運ぶとチャンスになる

  • 家電製品の発想の転換事例

二槽式洗濯機やプリンター複合機

税理士のビジネスの変化の事例

昔は税理士事務所が事業者の帳票類を計算していたことがありました。今では多くは事業者が自ら行うように変化しています。

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。