独立に適した年齢ってあるのかな。限界の年齢はいくつなのかな?
資格をとって独立したいが、年齢的に何歳ぐらいが適しているのだろう。また、何歳ぐらいまでが限界なのだろう、そう思っている方ももいるかと思います。
そんな悩みにお応えします。
Contents
資格で独立に適した年齢とは? 限界年齢は?
記事の内容
- 資格の種類による違い (2つあります)
- ライフステージによる違い(3つあります)
私は中小企業診断士の資格を取得しています。自身の経験と士業の知り合いが多くいますが、そのことを踏まえてお伝えします。
資格の種類による違い
①社会人経験・職業経験を生かせる資格 ②社会人経験・職業経験をそれほど必要としない資格 |
①社会人経験・職業経験を生かせる資格の場合
資格には経験を生かせる資格とそれほど必要としない資格があります。経験を生かせる資格は、年齢が高くてもそれほど気にする必要がない場合があります。
ただ資格取得後の人生もあるので、限界はあります。50歳ぐらいが目途です。70歳まで働くとして、資格取得後まだ20年働くことができます。
例えば私が取得している中小企業診断士は経験を生かせる資格です。中小企業診断士は経営コンサルタントの資格で、経営に関することは末端からトップまでがすべて守備範囲になります。
ですから、実際に企業での勤務経験があったほうがよいのです。中小企業診断士を取得する上で得た知識識+自分の経験で、説得力のあるアドバイスや支援ができることになります。
宅地建物取引士で独立も考えている人もいるかと思いますが、宅地建物取引士は不動産業界で働いていた経験が生かせる資格といえます。
このように経験を生かせる資格は、ある程度年齢を重ねても、独立は可能です。限界はありますが。
とはいっても自分では若いと思っていても、他の人からするとどう見えるかは分かりません。客観的な視点が大切です。その人に依頼するのは自分ではないのですから。
依頼する側から見れば、その人の能力は図れませんし、依頼する人の考え方次第となります。
②社会人経験・職業経験をそれほど必要としない資格
税理士や公認会計士のように、比較的若い年齢で資格を取得していることが多い場合は、それまでの企業での経験はあまり必要としていません。周りもそう見ています。
一般的にいって20代~30代半ばまでには資格を取得して、その後独立開業をするのが良いと思います。
これらの資格は、資格を取得してから勉強し、専門性を高め成長していくことが必要なのです。資格を取得して、その業務の中でいろいろ経験を重ねていくことが重視されます。
ということはなるべく若いうちに資格を取得しておくほうが良いといえるのです。
ただし、税務署などで長年働いていて、試験を受けなくても資格を持っている人は例外です。これらの人は既に顧客となる人を囲い込んで独立しているからです。
法律系の資格も比較的若いうちに資格を取得して、どこかの事務所に所属してそこで仕事をしつつ学び、その後時間をかけて将来のことを考えていけば良いでしょう。
ライフステージによる違い
①20代から30代半ばまでの場合 ②30代半ば以降、40代の場合 ⑤50代以降の場合 |
①20代30代半ばまでの場合
この年齢層の場合、結婚している人もいるし、独身の方もいるライフステージになります。
仮に子供がいてもまだ小さく、それほど多くの生活費を必要としないステージです。
ですから、この頃資格を取得して独立開業にチャレンジするのが一番良いでしょう。
まだ、若いので多少の無理は聞くはずです。しかも若いうちに資格を取得すると、同業の人はほとんど年上の先輩なので、いろいろ教えてもらうにもそれほど抵抗はないでしょう。また教えるほうも抵抗は少ないと思います。
礼儀をわきまえ、態度に気をつけていけばOKです。
このステージなら、資格を取得して、どこかの事務所に入って経験を積み、その後独立ということもできます。ただし、その事務所のお客を取っていくのはご法度ですが。
税理士を目指す方なら、いくつかの科目を合格後、税理士事務所に転職してそこで仕事をしながら資格を目指すというのも一つの方法です。
税理士事務所には、そのような方が実際結構いるようです。
②30代半ば以降、40代の場合
この年齢層の場合、結婚して子供が一人、もしくは複数いるステージになります。子供に最もお金がかかる年齢層です。マイホームを購入し、ローン返済している場合も多いでしょう。
このステージだと、資格取得はともかく、独立開業というのはリスクが高いと考えられます。
資格を取得した上で、独立開業に向けて準備をしておくのが良いでしょう。
資格をとっても最近では専門性が何かないと厳しいはずです。なにか専門分野を決めて勉強にしておくのが良いと考えます。
また、資格取得後には必ず集客が課題になります。ですから集客をどのようにしていくのか考えておくようにします。
中小企業診断士の場合は、都道府県ごとに中小企業診断士協会があり、その中には様々な研究会があります。資格をとったらその研究会に入り、勉強するとともに人脈を築いていくようにすると、独立後に仕事が回ってくることも大いに期待できます。
実際、研究会に入ることによって他の資格取得者と仲良くなって、仕事がもらえるようになった例はよく見かけます。
研究会に入ると、人となりもわかってくるので、仕事を頼む側も頼みやすくなるのです。
③50代以降の場合
この年齢層の場合、そろそろ子供も独立し、経済的にも比較的余裕が出てくるステージです。気持ち的も余裕が出てくる頃でしょう。
資格を取得していない場合は、年齢的に脳が限界になってくる頃です。時間的に余裕があすなら資格はなるべく早く取得しておくと良いと思います。
ただし独立開業については、この年齢層になってしまうと会社を定年退職してからにしたほうが良いと考えます。
やはり、仕事がすぐあることはまれなので、経済的にリスクがあるからです。
資格をすでに取得している方は、②のところでも書きましたが、独立後のことを考え、専門性を高めたり、集客方法を練ったり、人脈を築いていくのが良いと思います。
ただし、既に資格取得者の方で大企業にお勤めの場合、早期退職すると退職金などで有利になることがあります。経済的にある程度の余裕が生まれることもあるでしょう。
そのような場合は、早めに辞めて独立開業するのもよいかもしれません。早めに独立開業したほうが、開業後の人生が長くなりますから、その分経験も積めるからです。
まとめ
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おまけ
私は県の中小企業診断士協会の理事をやっていたことがあります。 協会には仕事の依頼がくるので、それを会員に知らせ、応募があったらその中から適任者を紹介するという業務があります。
協会では、できるだけ新しく協会に入った人にもチャンスを与えようと若い方にも積極的に仕事を紹介していました。
協会には会費を払って入会します。ですので、少なくとも機会は平等にしようということでそのようになっていたのだと思います。
実力とやる気があれば、それを突破口に仕事が広がっていくということです。 |