ドミナント戦略って何?
あなたは、ドミナント戦略という言葉を聞いたことがありますか?
ビジネス系の雑誌などを読んでいると、たまにでてくることがあります。
今回はそのドミナント戦略の話です。
この記事を読むと、ドミナント戦略の概要がわかります。
Contents
中小企業診断士の視点:ドミナント戦略とは何?
記事の内容
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この記事は中小企業診断士・一級販売士のKAZUTOYOが書いています。
ドミナントの意味
- ドミナントは支配的な、最も有力な、という意味
そもそもドミナント(dominant)は支配的な、最も有力な、優勢な、という意味です。
ですから、ドミナント戦略は本来なら支配的な戦略、最も有力な戦略、優勢な戦略ということになります。
ですが、実際にはそのような意味で使われていません。
ドミナント戦略とは
- 小売業の出店するやり方を説明したものです
ドミナント戦略は小売業が出店する際の出店戦略です。
代表例なのがコンビニです。
同じチェーン系列のコンビニがある地域に集中的に出店して地域内の店舗密度を高め、それによって優位な地位を確立する販売戦略のことをドミナント戦略と言っています。
ドミナント戦略は地域占拠戦略ともいわれます。
ドミナント戦略の目的
- ドミナント戦略の目的は物流業務の効率化です
コンビニなどの小売業が物流センターを作り、物流センターを核に、隣接する商圏へ効率的な出店を進めることを目的とします。物流センターを設置し、それを核とすることで配送リード・タイムの短縮や小ロット流通の実現をめざします。
セブンイレブンがドミナント戦略をとったことは有名です
- かつてコンビニエンス・ストアのセブンイレブンが実践してきた出店戦略がドミナント戦略です。
セブンイレブンは1974年(昭和49年)からしばらくの間、東京への出店を物流センターがある第1号店のある江東地区に絞っていました。江東区に集中的に出店し、物流業務の効率化を目指しました。
物流コスト削減を重視
物流コストは、物流センターから一定時間の距離内にどれだけの数の店舗が立地しているかによって決まります。また、各店舗が扱う物量は少なくても、店舗密度が高ければ物流センターと納品車両の扱う物量は大ロットになります。
このような考え方のもとに、セブンイレブンは集中出店による店舗密度の向上を徹底的に追求して物流コストの低減をめざしたのです。
他の小売業態もドミナント戦略を採用
- 多くの小売業態でもドミナント戦略は採用されています
ドミナント戦略は、コンビニ業態の他に、ホームセンター、家電専門店、紳士服専門店など、さまざまな業態で採用されています。
いずれも、まず物流センターが地域内に建てられ、その後店舗の集中出店が進められているようです。
小売業界は競争が厳しい業界です。小売業は採算割れの店舗を開鎖する一方で、投資効率のいい店を求めて出店するスクラップ・アンド・ビルドの経営手法で、限定地域内でのドミナント戦略を展開しています。
まとめ
ドミナントは支配的な、最も有力な、という意味
小売業の出店するやり方を説明したものです ある地域に集中的に出店して地域内の店舗密度を高め、それによって優位な地位を確立する販売戦略のことをドミナント戦略と言っています。
ドミナント戦略の目的は物流業務の効率化です。
ホームセンター、家電専門店、紳士服専門店等コンビニ以外の小売業態でもドミナント戦略は採用されています |