中小企業診断士の視点:サービス経済化とは?

サービス経済化って何?

サービス経済化って聞いたことがありますか?

まだ、聞いたことがない方もいるかもしれません。

 

私が中小企業診断士の勉強をしていた頃には、サービス経済化について勉強した記憶があります。

 

今回は、サービス経済化について、どんなものか書いていくことにします。

 

この記事を読むとサービス経済化についてわかるようになります。

 

中小企業診断士の視点:サービス経済化とは

  • サービス経済化の基準
  • サービス経済化の背景(2つあります)

サービス経済化の基準

サービス経済化の基準は2つです。2つの基準を満たすことが必要です。

  1. 第三次産業の就業者が全就業者の5割を超えること
  2. 第二次産業の就業者の構成比が減少し、第三次産業の就業者の構成比が上昇すること。

以上の2つの基準を満たすとサービス経済化ということができます。

日本では、1980年代初めに、上の2つの条件を満たしサービス経済化の国となっています。

第三次産業とは何?
第三次産業は電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業、郵便業、卸売業、小売業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、他に分類されないサービス業、公務が該当します。

 

サービス経済化の背景

①企業のサービス経済化の進展

②家計のサービス支出の増加

①企業のサービス経済化の進展

  • 税務・経理等への支出の増加

企業では、事務系の仕事を外注に出すことが良く見られます。税理士事務所へ税務処理を依頼するのは昔からあります。給与関係では社労士事務所へ、経理の記帳も社内で行わず、外注へ出していることもあります。

私も企業と顧問契約をしていますが、社長の経営相談も一種の外注化と言えるでしょう。

企業ではこうした本来の業務以外のサービス支出も増加しています。

また、私が、家電量販店にいたときは、店のPOPを書くPOPライターさんを専門スタッフとして雇用していました。

これらも本来業務以外のサービス部門への支出といえます。

 

  • 保安職種、専門職、サービス職種、技術的職種の支出が増えている

保安関係では、よくテレビCMで目にする防犯関連のサービスを受けている会社はよく目にします。

また、今では製造業の中小企業でもホームページで情報発信するのは常識となっていて、それらの情報発信のために運営費にも支出しています。

 

また、例えば、ネットショップを運営している会社では、その運営のために専門スタッフを雇用し、給料を支払っているのももはや珍しいことではなくなっています。

 

②家計のサービス支出の増加

  • 一般家庭でも家計支出においてサービス支出は増えています。

教育費、教養娯楽サービス費の伸びが高くなっています。

また、電話機は携帯電話、スマホの普及で一人一台になりつつあります。昔は、電話は一家庭に一台が普通でしたから、通信費もかさむことになります。

 

以前調べたことがあるのですが、通信費の支出が増えた分は、洋服代などの支出を絞っているようです。財布は一つなので、何かが増えれば、何か減らすしかない、ということです。

家計の支出項目

家計の支出項目には家事サービス費、外食費、教育費、教養娯楽サービス費、交通費、通信費、保険医療サービス費、被服関連サービス費、家賃・地代、理美容サービス費等があります。

 

まとめ

サービス経済化の基準

  • 第三次産業の就業者が全就業者の5割を超えること
  • 第二次産業の就業者の構成比が減少し、第三次産業の就業者の構成比が上昇すること。

上の2つの条件を満たすこと

 

サービス経済化の背景

  • 企業のサービス経済化の進展
  • 家計のサービス支出の増加

 

   

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。