中小企業診断士試験は今後難化するのか?
中小企業診断士を目指して、いま勉強中の方、もしくは中小企業診断士になろうとして勉強をこれら始めようかと思っている方にとって、今後中小企業診断士の試験がどうなるか気になることだと思います。
ということで、今日はそんな方のために、中小企業診断士の試験が近い将来どんなふうになるか予想してみました。
当たるかどうかはわかりません。
気になる方は読んでみてください。そして自分なりに考えてみてください。
少しでも参考になれば、幸いです。
Contents
中小企業診断士は今のうちに合格しておきましょう
記事の内容
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中小企業診断士を受験しそうな受験層の属性を考えて分析してみました。
中小企業診断士試験に影響する環境の分析
①消費増税の現実化 ②大手企業でのリストラの進展 ③金融機関でのリストラの進展 |
①消費増税の現実化
- 2019年10月から消費税は10%になる予定です。これに伴い景気悪化が予想され、企業の業績も悪化しリストラ実施が考えられます。
現時点で消費税が8%から10%になるのは、ほぼ確定的です。
消費増税になると、駆け込み需要はあるかもしれませんが中期的にみれば景気は悪化します。これは過去の例からも明らかです。消費増税は景気を悪化させることになります。日本のGDPも上がることはありません。
ただ、まだ東京オリンピックがあるのでそこまでは持つかもしれません。東京オリンピックが終了したら、一気に景気は冷え込むと予想されます。
もちろん、政府が景気を回復させるために、お金を支出して仕事をじゃんじゃん作り出せば話は変わりますが、今のところそんな感じはしません。
景気が悪化すれば、会社の業績も悪化します。そうなると会社はコスト削減策を行います。一番効果があるコスト削減策は人件費の削減です。つまりリストラを行うようになります。
②大手企業での終身雇用の決別
- 誰もが名前を聞いたことがある一流企業も終身雇用はできないと、言っています。経団連会長もトヨタ社長もそう発言しました。
そのような時代になったのです。
実際に、大手企業でも45歳をめどにリストラを始めている、というニュースを最近複数聞きました。
一流企業の正社員だからといって安穏としていられる時代は終わったのです。
例えば、私が小中高と友達だったA君は、高校卒業後会っていませんが、確か音響メーカーのパイオニアに入ったと記憶しています。でもパイオニアは既に音響がダメになり、一時期独占していたレーザーカラオケやレーザーディスクがダメになり、プラズマディスプレイもダメになり、最後の砦だったカーナビもダメになりました。
今頃A君はどうしているのでしょうか。
といったように、過去一流企業に入社できた人も、ずっと安泰ということはないのです。
今後どの企業が生き残るのかは、ほとんど予想できません。
運みたいなものです。
③金融機関でのリストラの進展
- 金融機関も業務がAI・ITでできるような時代になり、人を減らしています。
「三井住友FG、IT活用で5000人削減の衝撃!銀行員や金融機関の大リストラ時代のはじまり」というニュースが最近、目にとまりました。
世の中はデフレで企業は明るい未来を予想できず、設備投資をすることは現状ほとんどありません。金融機関がお金を貸したくても、借りてくれる企業はないのです。
困った金融機関は、リスクを承知で危ない案件を扱ってしまうようになります。典型的な例が「スルガ銀行」の事件です。誰もお金を借りてくれないので、あのような禁じ手を使って融資をしたのです。
消費増税がほぼ決まったので、景気は良くなることはないでしょう。デフレも解消することはありません。
金融機関がお金を貸して利益を上げることができない状態は継続します。
現状が良くなることはないと、ほぼ確定しました。
利益が上がらなければ、費用の削減。人減らしを行う、ということになります。人減らしを行ってもAI・ITである程度カバーでき、業務は回ると判断したのでしょう。
これを機に、金融機関のリストラは更に進むと考えられます。
今後予想される現象
①大手企業の社員も自分の価値を高めていく ②資格を取得して身を守る ③超難関の資格でなく難関の資格を狙う ④中小企業診断士も難化する? |
①大手企業の社員も自分の価値を高めていく
- 大手企業の社員も自分の身を守る方向に動きます
頭のよい人達ですから、いろいろなニュースを見れば、いつかわが身ということは感じています。
そのような人たちですから、将来の危機のために自分の身を守ろうという方向に動きます。
具体的には以下のようなことが動きが考えられます。
- 転職しても通用するスキルを身に着ける
- 副業を考える
- 何かの資格をとる
などです。
②資格を取得して身を守る
- 大手企業の社員は世間的に通用する資格を身に着けて自分の価値を上げようとします
とくに資格では、転職したとしても、有利なポジションにつけるような資格を狙います。また独立しても何とかなりそうな資格を狙います。
しかも、ある程度勉強をすれば合格できそうな資格を狙います。
税理士のように長期間の勉強が必要な資格も時間的な制約があるため、向きません。現実的に比較的短期間に合格可能な資格で、しかも需要のありそうな資格を狙うと考えられます。
③超難関の資格でなく難関の資格を狙う
- 超難関でなく、現実的に考え超がつかない難関の資格を狙います
大手企業の社員ですから、プライドもあるため一定以上のレベルの資格を狙うと考えられます。
しかし、弁護士や公認会計士のような超難関な資格は、いくら優秀とはいえ合格は一種の「賭け」になってきます。
しかも中年以上になっていると、これから目指すのは難しいと判断するでしょう。
現実的には超難関ではなく、次のレベルの難関資格に挑戦する人が増えるように考えられます。
(とはいっても、中年以上になってから公認会計士を目指し、見事合格して現在活躍されている方を知っているので、いないことはないと思いますが。)
④中小企業診断士も難化する?
- ビジネスパーソンに人気のある社会保険労務士や中小企業診断士を目指す人が増える?
現実的に考えて、難関資格で現在でも人気のある社会保険労務士や中小企業診断士の資格を目指す人が増加すると予想します。
理由は、
- 比較的短期間で取得できる資格:1年から2年程度の勉強時間で合格できる可能性がある。
- 転職時、社会保険労務士は会社の人事部、中小企業診断士は会社の経営企画部などの部門に配属されることが期待できる。つまり、ある程度のポジションを確保できる。現実的に中小企業診断士の資格を取得して、会社の経営企画部門に転職した人を知っています。
- 社会的な評価がある:社会保険労務士も中小企業診断士も一定の社会的な評価はあります。人に言っても恥ずかしいことはありません。
- 独立開業も期待できる:社会保険労務士も中小企業診断士も独立開業できる資格といえば、資格です。ひとりでやることも可能です。
実際、大手メーカーで中小企業診断士資格取得後に独立している方は多くいます。
この結果、現在の環境の中、大手企業の社員は自分を守るため社会保険労務士や中小企業診断士を目指す人が従来よりも増加すると考えられます。
従って、競争は激化します。
特に、中小企業診断士は二次試験合格後も実務補習を受けないと、中小企業診断士にはなれません。実務補習は受け皿のキャパがあるため、二次合格者を多く出すことができません。
平成13年の二次試験合格率は10%、平成14年の二次試験合格率は10.7%でした。これは制度改正という時期も理由にあったかもしれないですが、実務補習の受け皿のキャパの限界が第一の理由だったと私は考えています。
今後中小企業診断士の受験生が増えても、実務補習の受け皿のキャパを急には拡大できません。
受験生の増加と受け皿のキャパという二つの理由により、今後中小企業診断士の試験は難化することが予想されます。
中小企業診断士を目指す方は、できるだけ早いうちに二次を突破し、中小企業診断士の資格をゲットするようにしましょう。
中小企業診断士は今のうちに合格しておきましょう、のまとめ
中小企業診断士試験に影響する環境の分析
2019年10月から消費税は10%になる予定です。これに伴い景気悪化が予想され、企業の業績も悪化しリストラ実施が考えられます。
誰もが名前を聞いたことがある一流企業も終身雇用はできないと、言っています。経団連会長もトヨタ社長にそう発言しました。
金融機関も業務がAI・ITでできるような時代になり、人を減らしていきます。
今後予想される現象
大手企業の社員も自分の身を守る方向に動きます
大手企業の社員は世間的に通用する資格を身に着けて自分の価値を上げようとします
大手企業の社員は超難関でなく、現実的に考え次の難関の資格を狙います。
ビジネスパーソンに人気のある社会保険労務士や中小企業診断士を目指す人が増える? |