中小企業診断士の視点:コンビニオーナーの休日数と労働時間

コンビニオーナーは楽じゃない

この度、経済産業省がコンビニオーナーやコンビニ従業員を対象とするアンケート調査を行いました。

コンビニオーナーは楽な商売ではないことは、最近マスコミのニュースなどで知れ渡ってきましたが、

その実態が明らかになりました。

 

今回はその話です。

 

この記事を読むと、コンビニオーナーや従業員の過酷な労働環境を知ることができます。

中小企業診断士の視点:コンビニオーナーの休日数と労働時間

記事の内容

  • 今回のコンビニオーナーアンケート調査の概要
  • コンビニオーナーの休日、労働時間の実態
  • コンビニ経営の課題

この記事は中小企業診断士KAZUTOYOが地元新聞記事を元に書いています。

 

今回のコンビニオーナーアンケート調査の概要

  • 経済産業省による調査

今回のコンビニオーナーへのアンケート調査は経済産業省が実施しました。

調査は郵送やインターネット上で実施し、コンビニオーナー3645人、コンビニ従業員500人から回答を得たとのことです。

調査母数としては、ある程度の規模であると考えられるので、現状のコンビニの実態を把握する上で非常に参考になる調査といえます。

 

コンビニオーナーの休日、労働時間の実態

  • 店主の85%が週休1日以下、12時間以上の労働が29%

コンビニオーナーやその家族の労働環境は厳しいことが確認できました。

コンビニオーナーに週休日数を尋ねたところ、1日未満が66%、1日が19%という結果でした。週に1日の休日があったら良い方ということです。

店頭対応時間も、12時間以上が29%、6時間以上が79%となっています。

さらにオーナーの家族では12時間以上が56%を占めています。

コンビニオーナー本人だけでなく、オーナー家族も働きづめで厳しい労働環境にあることがわかります。

政府の推進する「働き方改革」には程遠い働き方であると言えるでしょう。

 

かつては、コンビニオーナーになると年収も増えるということで、希望をもってチャレンジした方も多かったと思いますが、現在は良い面ばかりではないということです。

 

KAZUTOYOもコンビニのオーナーらしき中高年の男性が店内で疲れ切った顔をして、働いているのを見かけたことがあります。相当疲れているのだな、と感じました。

 

コンビニ経営の課題

  • 売上や人員面で多くの課題

コンビニが抱える課題には様々あることがわかりました。

売上面

売上減少を訴える声が目立ちます:他のコンビニとの競争もありますあ、異業態、例えばドラッグストアとも競合しているなど競争が厳しい現実が挙げられています。

 

人員面

従業員へのアンケートでは、人手不足が課題とした回答が64%あり、人員面での課題が明らかになりました。

コンビニの24時間営業やコンビニ成長を支えてきた出店戦略のひずみが表面化してきたと解釈できます。

 

コンビニオーナーの不満

コンビニオーナーはコンビニ業務に対する不満も抱えています。

挙げられた声を見ると、「商品の発注や深夜の納品作業で休めない」というものや「深夜営業は売上が低く、人件費も高くなる」といったものがあります。

このように労働時間の短縮を求めた意見が目立つ結果となっています。また、深夜営業にも不満を持っていることがわかります。

 

コンビニ本部への不満

コンビニオーナーはコンビニ本部への不満も抱えています。

本部に対しては、人手の確保などへの支援が不十分というものや、利益配分を見直して欲しいというようなものがあります。

 

コンビニは加入時の契約条件にもよりますが、粗利益額の40%~50%前後を本部に納めているという話を伺ったことがあります。

わかってはいても不満に思うのも致し方ないでしょう。

 

まとめ

  • 今回のコンビニオーナーアンケート調査の概要

コンビニオーナーへのアンケート調査は経済産業省が実施しました。

  • コンビニオーナーの休日、労働時間の実態

店主の85%が週休1日以下、12時間以上の労働が29%で、厳しい労働環境にあることがわかりました。

  • コンビニ経営の課題

競争が厳しく売上減少を訴える声が目立っています。

休日が少ないことや労働時間の長さ、人員不足も深刻です。

深夜営業も課題です。

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。