取引数量最小化の原理とは
中小企業診断士の勉強をしていると出てくるのが「取引数量最小化の原理」です。
この原理は卸売業の本質的な役割を説明するものです。
今回は、この「取引数量最小化の原理」について、説明していきます。
この記事を読むと、卸売業の本質的な役割を説明した原理について理解できるようになります。
中小企業診断士の視点:取引数量最小化の原理
記事の内容
|
この記事は、中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
「取引数量最小化の原理」とは何?
- 卸売業の本質的な役割を説明した原理です
生産者の企業数がA、小売業の企業数がBの時、両者の取引の数量はA×Bになります。
でもこの取引の間に卸売業が入ることにより、取引の数量が減ることになります。
取引数量はA+Bとなるのです。
卸売業がない場合
取引数量が9回になります。
卸売業が間に入る場合
取引数量が6回になります。
このように、卸売業が生産者と小売業の間に入ることにより、取引数量が減少する原理を「取引数量最小化の原理」というのです。
取引数量が少なくなると物流コストが軽減されることになります。
最近の問題点
- 卸売業でないものが同様な役割を果たす
従来は卸売業に求められていた機能が、大規模小売業がその機能も併せ持つ持つようになっていることがまず挙げらます。
具体的には大規模小売業が物流センターを開設し、卸売業が従来担っていた機能を既に持つようになています。
また、卸売業の多段階性が近年解消されるようになりつつあり、卸売業の役割が社会的に減少しつつあることも卸売業の存在意義に疑問を投げかけています。
「そうは問屋がおろさない」と言われ、流通において大きな力を持っていた卸売業もその力は時代の変化とともに、徐々に弱くなっている印象を持っています。
まとめ
「取引数量最小化の原理」とは何?
それにより、物流コストが減ることになります。 最近の問題点
大規模小売業等が物流センターを開設し、卸売業の機能を代替し、卸の存在意義が減少しつつあります。 |