中小企業診断士の視点:戦略って何?

戦略って何?

世の中では戦略という言葉が良く使われます。

経営戦略、企業戦略、出店戦略、マーケティング戦略、成長戦略、多角化戦略・・・など戦略が後に続く言葉が実に多いのです。

ですが、戦略とはいったいなんのなのしょう。

今回は原点に立ち返り、そんなことを考えてみることにします。

この記事を読むと、戦略と言う言葉はいつ頃から使われるようになったのか、そのきっかけとなったものは何だったのかなどについてわかるようになります。

 

戦略って何?

本記事の内容

  • そもそも戦略とは
  • チャンドラーによる戦略の定義
  • 経営学やマーケティングでの戦略
  • この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
  1. KAZUTOYOは家電量販店店員(サラリーマン)として10年以上の経験があります。
  2. 中小企業診断士としての活動歴は10年以上です。

 

そもそも戦略(ステラテジ― strategy)とは

  • もともとは軍事用語

戦略は、1960年代になって経営学やマーケティング論で使われるようになったのですが、もともとは軍事用語です。

1962年に経営史学者のチャンドラー「組織は戦略に従う」という有名な言葉を提示してから、注目され、使われるようになりました。

 

組織は戦略に従う

チャンドラーは企業や会社の構造は戦略に従って作られると言いました。

例えば、チャンドラーは事業部制組織と言われる構造を組織に導入させたのは、戦略の中で製品多角化や地域的拡大を意図したからだとしたのです。

チャンドラーが言うには、経営陣が戦略を立てて、その戦略を実行するのにふさわしく、そして都合が良い組織が形作られるということです。

製品多角化や地域的拡大を効果的に実現するには、事業部制組織が適切な形態であり、選択であったということです。

 

チャンドラーによる戦略の定義

チャンドラーは戦略を次にように定義しました。

「戦略とは一企業体の基本的な長期目的を決定し、これらの諸目的を遂行するために必要な行動様式を選択し、諸資源を割り当てる事である。」

つまり基本的な長期目的が「戦略」、その戦略の遂行と成功のためにとる必要な行動様式の選択というのが「組織」ということでしょう。

短く言えば、「組織は戦略に従う」ということです。

 

経営学やマーケティングでの戦略

1960年代以降になってくると、経営学ではそれまでの長期計画に代わって戦略計画が重視されるようになっていきます。

マーケティング論でも、マーケティング政策に代わってマーケティング戦略が注目されるようになっていきます。

 

戦略が重視されるようになった理由

このように戦略が重視されるようになった理由として、

  1. 過去の傾向がずっと長く続くわけではないこと
  2. 不確実性の時代となり、リスクが増大するようになったこと
  3. 企業間競争が激化したこと

などがあげられています。

また近年になってくると、企業の多角化が進展し、企業戦略に階層が生じていることにも注意する必要があります。

(企業レベルの戦略、事業レベルの戦略、機能レベルの戦略、業務レベルの戦略などです。)

 

まとめ

戦略って何?

  • そもそも戦略とは

戦略は、1960年代になって経営学やマーケティング論で使われるようになった、もともとは軍事用語

  • 経営学やマーケティングでの戦略

近年になってくると環境変化が激しくなり、経営では戦略計画、マーケティングではマーケティング戦略が注目されるようになり、戦略という言葉が頻繁に使われるようになったのです。

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。