テレワークでの上司の不安、部下の不安
新型コロナウイルス感染症拡大の防止対策として、企業・会社はテレワークを導入してきました。
あれからしばらく時間が経過しました。
そんな中、テレワークを実施している会社に対して働く人がテレワークに対してどのような不安を持っているか調査した機関があります。
今回は、テレワークを実際に導入した会社内で働く人がどのような不安を持っているかについての話です。
この記事を読むと、テレワーク導入企業で働く人たちがどんな不安を抱えているのかわかります。
今後、テレワークの不安な点を解消する取組を実施していくことで、働く人に満足感や充実感を感じてもらえるようになると考えます。
Contents
テレワークでの上司の不安、部下の不安
本記事の内容
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- この記事は中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。
- KAZUTOYOは家電量販店店員(サラリーマン)として10年以上の経験があります。
- 中小企業診断士としての活動歴も10年以上です。
テレワークとは何か?リモートワークとどこが違うのか?
- ほぼ同義です
このブログを書くにあたり、テレワークについてちょっと調べてみました。
テレワークは「telework」と書き、「tele = 離れた所」と「work = 働く」の二つの言葉を組み合わせた造語だそうです。「離れたところで働く」という意味です。
日本では、1984年に日本電気(NEC)が吉祥寺にサテライトオフィスを設け、この時に「テレワーク」という言葉が使われ、それ以降「テレワーク」という言葉が定着していきました。
最近では「リモートワーク」という言葉も良く使われています。
「リモートワーク」は英語で「remotework」で、「remote=遠隔・遠い」、「work=働く」の二つが合わさってできた、こちらも造語です。
言葉の意味は「テレワーク」とほとんど同じです。
したがって、両者はほとんど同じ意味と捉えていいのではないかと、KAZUTOYOは考えています。
調査した機関
- パーソナル総合研究所
「テレワークでの上司の不安、部下の不安」について調査したのは、東京にあるパーソナル総合研究所です。調査は今年の3月に行われました。調査対象はテレワークをした正社員千人と上司700人です。インターネットを使っての調査となっています。
テレワークで上司が抱える不安
- 一位は業務の進捗状況が分かりにくいこと
テレワークをマネジメントしている上司の不安な点を上位3つ挙げると以下のようになります。
- 業務の進捗状況がわかりにくく不安に思うことがある(46.3%)
- 非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくく不安だ(44.9%)
- 相談しにくいと思うことがある(43.0%)
仕事ですから、任せている業務がちゃんとできるのかどうか上司が不安に思うのも理解できます。
なにしろ、相手が何をしているのか直接見ることができないのですから。
部下を100%信頼しているわけではないということもわかります。
また、テレワークだと相手の気持ちが伝わりにくい、というのもわかるような気がします。
テレワークで部下が抱える不安
- 一位は非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくくて不安ということ
テレワークの仕事をしている部下が抱える不安な点を上位3つ挙げると以下のようになります。
- 非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくくて不安だ(39.5%)
- 上司や同僚から仕事をさぼっていると思われていないか不安だ(38.4%)
- 上司から公平・公正に評価してもらえるか不安だ(34.9%)
相手が何を意図しているのか、非対面だとわかりにくいということがわかります。
実際同じ部屋の中にいれば、相手の言おうとすることはなんとなくわかりますが、同じ空間にいない場合、言葉でちゃんと説明してくれないとなかなか伝わりづらいということだと思います。
やはり同じ空気を吸っている時と、そうでない場にいる時とは違うということだと考えます。
また、当然テレワークでも自分の仕事はきっちりやろうと思っているので、仕事の進捗状況で上司が不安に思っていることなどは、考えていないことがわかります。
また、「人からどのように見られているか」といったような人間関係面での不安を抱えているところが興味深いところです。
同じように仕事をしていてもテレワークだと出社組と評価が違うのではないかと不安に思っていることもわかります。
通勤をしなくても良いので、楽をしていると思われているのではないか、楽をしていると思われると出社組より評価が下になるのではないか、などと不安に思っていることがわかります。
コロナきっかけでテレワークを導入した課題
- 制度未整備のまま導入したこと
今回のテレワークは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、そのあたりの仕組みついて明確にしないまま、とりあえず導入していった面もあるかと思います。
まだ、試行錯誤の状態だといえます。
今後、今回のテレワークの調査結果に表れたように、他の問題点もいろいろでてくるはずです。
それらを踏まえた上で、今後テレワークの制度や仕組みを固め、明確にしていくことで、テレワーカーをマネジメントする上司やテレワークで働く人の不安は少なくなるものと考えられます。
なお、今回の調査についてもっと詳しい内容を知りたい方は「パーソナル総合研究所」のこのページに書かれています。興味のある方はご覧ください。
まとめ
テレワークでの上司の不安、部下の不安
テレワークとリモートワークはほぼ同義で「離れたところで働く」ということです。
一位は業務の進捗状況が分かりにくいこと
一位は非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくくて不安ということです。
テレワーク制度未整備のまま導入したことです |