中小企業診断士の視点:カルロス・ゴーン氏のレバノン逃亡で思うこと

カルロス・ゴーン氏のレバノン逃亡で思うこと

元、日産社長のカルロス・ゴーン氏がレバノンに逃亡し、ニュースになっています。

このニュースは、成功者は必ずしも人格者ではないことを改めて気づかせてくれました。

成功者をその成功という一点のみで尊敬するのは、ちょっと危険かなと感じる出来事でした。

今回はそんなことを考えてこのブログを書いています。

この記事を読むと、成功者=人間的に優れている、という式は成り立たないとわかります。

中小企業診断士の視点:カルロス・ゴーン氏のレバノン逃亡で思うこと

記事の内容

  • 成功者はかならずしも人格者ではない
  • 日本人は人格者の成功者が好き
  • ゴーン氏はチクられた?
  • ゴーン氏の今後の展開

この記事は、中小企業診断士のKAZUTOYOが書いています。

成功者は必ずしも人格者ではない

  • 約束を破っての逃亡です

カルロス・ゴーン氏がレバノンにプライベートジェット機で逃亡しました。

保釈の条件で外国に出国しないという約束があったにもかかわらずです。保釈金も15億円納めていますが、それも没収になるはずです。

今回の件は、そうした約束を破っただけでなく、お世話になっている周囲の方や日本の弁護士を裏切ることとなりました。

弁護士も逃亡することは知らなかったはずです。知っていれば止めたはずです。

ゴーン氏が人格者であれば、約束破りや裏切りはしなかったはずです。

ですが、ゴーン氏は人格者ではなかったということです。

経営者としては超優秀で、金を儲ける才能は秀でていますが、その他の面は普通の人と大して変わらなかったということです。

約束を守ることや人を裏切らないことよりも、自分の身を優先して考えたということです。

保身に走ったということです。

偉そうに書いていますが、KAZUTOYOもひょっとして死ぬまで刑務所にいることがほぼわかっている中で、逃げるチャンスが目の前にあると知れば、逃げるほうを選択しているかもしれません。

それが、お世話になっている人達を裏切ることになってもです。

人格者だったら、その状態を受け入れて悟りの境地で、あきらめるのかもしれませんが、人間そんなに強いものではありません。

日本人は人格者の成功者が好き

  • 成功していて人格も良好な人が好きな日本人

日本人は、成功していて人格的にも尊敬できる人が好きなのです。

KAZUTOYOが思い浮かぶのは、野球の王貞治さんです。彼は純粋な日本人ではないのですが、野球界での大成功者です。そして、いろいろな逸話を耳にすることがありますが、人格者でもあるようです。

日本人は、そのような人が好きなのです。王さんが純粋な日本人でないことは皆知っていますが、そんなことはどうでも良いのです。

そのことで差別する人はほとんどいないのではないでしょうか。

そのような人なので、WBCで日本代表の監督にもなっているのです。

成功していて、その上人格者だと多くの日本人は認めるのです。

これはアメリカと大きな違いです。アメリカでは成功をおさめれば、何をやっても良いような印象があります。でも日本ではそれは通用しません。

カルロス・ゴーン氏はチクられた?

  • ゴーン氏は公私混同していた?

ゴーン氏がどのような経緯で捕まったのかはよく知りませんが、自分自身や身内の者が得をするようなことをいろいろと工作していたことは知っています。

また、高給取りがばれないように工作してことも知っています。堂々としていれば、よかったのにと思います。

そのほうがまだ、納得できます。隠すようなことをするからダメなのです。

本人は、自分がやったいろいろな工作を大して悪いことだと感じておらず、そのくらいの権利は当然あると思っていたようです。ですが、それらのことを知るまわりの日本人はそうは思っていなかったということです。

あまりに目に余るので(と彼らは感じていたので)チクられたということだと思います。

カルロス・ゴーン氏の今後の展開

  • 日本の非難をするでしょう

ゴーン氏が日本から逃亡したことは消すことはできません。

それを打ち消すために、ゴーン氏は自らの正当性を訴えることになると思います。

いかに日本の司法は良くないかを言い、人権が守られていないことを語ると思います。

ようするに、日本の非難を行うようになるでしょう。

そうなると、日本人は「あー、やっぱりそんな人だったのだ」という感想を持ちます。多くの日本人は、ゴーン氏は日産を救ってくれはしたが、別に尊敬するような人間ではない、という印象を持つことになります。

でも、ゴーン氏が「日本から逃げたのは、大変申し訳なかった。多くの人を裏切ることになってしまった。約束も破ってしまった。でも、私ももう年だ。今後ずっと長期化する裁判を戦うのは正直しんどい。持病もあるので体力も持たない。

そう思って逃げてしまった。

日本にお世話になっておきながら、こういうことになってしまって申し訳ないが、できればこのまま見逃して欲しい。」

というようなことを言えば、法的な関係者はともかく、多くの日本人はお人よしなので、しようがないな、となってしまうと思います。

なんやかんや言って日産を救った功労者なのは確かだし、などという空気になるような気がします。

そうなれば、ゴーン氏への印象はそうは悪くならないような気がします。少なくともここに日本では。

あくまで、日本への非難をするということになれば、やはり「人間的にはたいした人ではなかった。」 となって終わると思います。

でも、彼の今までの言動からすれば、日本を非難することになるとは思いますが。

まとめ

  • 成功者はかならずしも人格者ではない

約束を破っただけでなく、お世話になっている周囲の方や日本の弁護士を裏切ることとなりました。

  • 日本人は人格者の成功者が好き

成功していて人格も良好な人が好きなのが日本人です

  • カルロス・ゴーン氏はチクられた?

ゴーン氏は公私混同していた?

  • カルロス・ゴーン氏の今後の展開

日本の非難をするでしょう

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。