中小企業診断士の視点:インスパイアされてアイデアが生まれる

インスパイアされてアイデアが生まれる

社長さんと話していて、お互いに影響しあい、良いアイデアが生まれることがあります。そのアイデアを基に計画を作っていくということもあります。

 

コンサルティングの醍醐味の一つです。

今日はそんなインスパイアについて書いていきます。

 

影響と言えば、ひと昔前に流行った(今でも有効な手法といえると思いますが)コーチングも似たような効果があると思います。ですがインスパイアされて生まれたアイデアとコーチングで生まれたアイデアとでは決定的に違う面があります。

そのことについても触れます。

また、インスパイアされてアイデアが生まれることは、昔の人も十分に知っていました。それは昔からあるコトワザにも表現されています。

それも含めて、書いていくことにします。

 

中小企業診断士の視点:インスパイアされてアイデアが生まれる

記事の内容

  • アイデアが生まれるインスパイアについて(3つあります)
  • コーチングとの違い
  • 昔から経験的に知られている考えかたです

この記事は私のコンサルティング経験を元にかいています。

 

アイデアが生まれるインスパイアについて

①インスパイアとは何

②相手の意見を否定しないこと

③うまくまとめること

①インスパイアとは何

  • 相手に影響を与えること、相手から影響を与えられることを言います

インスパイアはもともとラテン語で、(考え方や命などを)吹き込む。感化する。啓発する。鼓舞する。奮い立たせる。ひらめきや刺激を与える。という意味です。インスピレーションの動詞形です。

 

社長さんと話していて、お互いに影響され良いアイデアが生まれることがあります。

これなどは、お互いがお互いをインスパイアしていることになります。

そのようなことがコミュニケーションの中から生じることがあります。

 

②相手の意見を否定しないこと

  • 相手の考えを尊重し、否定しないこと

大切なことは、相手の考えや言ったことを否定しないことです。すぐ相手の考えを否定したり、ダメ出したりする人がいますが、そのようなことをしていると、相手も委縮し素直に自分の意見を言い出せなくなってしまいます。

 

そうなってしまわないように、相手の考えを尊重し、否定しないことが大切です。

よく、今の諸条件を考慮した上で考えを述べる人もいますが、そのような諸条件も取っ払った考えも必要です。

歳だからできないとか、企業規模が小さいからできない、資金がないからできない、というようにまずできないことを並べ立てていく否定的な人もいますが、そのように考えはいったん捨てることも必要です。

否定的なことから良いアイデアは生まれてきません。

 

③うまくまとめること

  • アイデアをまとめていくことも大切

面白いもので、話が弾んでくるとおもしろいようにアイデアがポンポンと生まれてくることがあります。

 

「それは面白いですね。その時はこの方法が使えそうです。」「そのときは従業員はこのような動きができていた方がいいですね。とすると教育ですね」「教育だったら、この教育も必要ですね。」などと、話があっちにいったりこっちにいったり、とりとめがなくなることもあります。

 

そのようなときに、話をまとめていくことも必要になります。

 

ただ、せっかく盛り上がった話を、有無をいわさずぶったぎると、相手も気分も悪くなります。

うまく一つのことに絞って話を誘導していくようなことも必要になります。

あらかじめ、話し合いに際し、「目的・目標」を設定しておくのが良いでしょう。

 

コーチングとの違い

  • コーチングは「相手が持っている答えを引き出す」こと。インスパイアは相手と自分の考えが融合した結果生み出された新たな考えやアイデアです

私が学んだコーチングの基本は、「答えは相手の中にある。コーチはそれを導きだすこと」です。

 

お前の学んだコーチングは底が浅いのだ、と言われてしまうかもしれないですが、そういうことでした。コーチングの「答えは相手の中にあるといっても、ない場合もあるのでは」、と思っています。深くコーチングを勉強した方には異論があるかとは思いますが、ご了承ください。

 

これに対して、インスパイアは相手の中にある考えとこちらの考えを融合し、さらに新しい考えやアイデアを生みだすことです。こちらの方が面白い考えやアイデアが生まれてくるように経験上からも思います。

私にはこちらの方が、しっくりくるのです。

 

昔から経験的に知られている考えかたです

  • ことわざにもあるように、昔からある考えかたです

「三人よれば文殊の知恵」ということわざがあります。これは特別に頭の良い人でなくても三人集まって相談すれば何か良い知恵が浮かぶものだ、という意味です。

 

相談というと単に3人が話し合うというだけのように聞こえますが、私は相手の話を聞くことによってインスパイアされて、更に新たな意見が出てくる、要するに心理的な化学反応が起こることが隠されているように思います

 

「頭の良い人でなくても三人集まって相談すれば何か良い知恵が浮かぶ」ということは、お互いがインスパイアされて、心理的な化学反応により1×3=3のところが、3を超える結果になるのだと思います。

 

このことわざの裏には、そんな心理的な化学反応の存在が隠されていると考えています。

 

まとめ

アイデアが生まれるインスパイアについて

  • インスパイアとは何

相手に影響を与えること、相手から与えられることを言います

  • 相手の意見を否定しないこと

相手の考えを尊重し、否定しないことが大切です

  • うまくまとめること

アイデアをまとめていくことも大切です

 

コーチングとの違い

コーチングは相手が持っている答えを引き出すこと。インスパイアは相手と自分の考えが融合した結果生み出された新たな考えやアイデアです

昔から経験的に知られている考えかたです

「三人よれば文殊の知恵」ということわざがあるように、昔からある考えかたです

 

ABOUTこの記事をかいた人

中高年のフリーランスの中小企業診断士です。独立する前は家電量販店の店員をやってました。1970年代から1980年代の洋楽・ロック等をよく聴いています。